2013年08月31日

【285】歩き遍路33日目〈その6〉[2012年4月23日]

(54)延命寺は、境内に渋い納経所と遍路用品の販売所がある。こういった形式のお寺は、他には無いのではないだろうか。

へんろ地図を見ていると、ここから(56)泰山寺までは、地図上では分割して掲載されているので気付きにくいが、至近距離にあるようだ。

時間は午後2時台、まだまだ元気もある。このままでは、疲れも無く宿に到着しそうである。まるで大名旅行のようになってしまう。
これから56番に寄ってから、(55)南光坊に向かっても、納経時間には間に合いそうである。

沖縄のOさんも到着した。旧菊間町の手前の販売所以来である。元気があるので56番に行く旨話をして、(56)泰山寺へと向かった。
今日の宿は、同じ「笑福旅館」である。

55番への遍路道を少し歩いてから、国道196号線へと進路を変えた。地域の方から、道を間違えていると指摘されるのではないか、と少々急ぎ足で歩く。

国道196号線に出て、高速道路をくぐり、今治ICを通り、コンビニの所で遍路道と合流した。
まだ元気があるから、と出発したのは良かったのだが、歩き出して間もなく、急に疲れが出てきてしまった。宿で朝食を摂らなかったことが原因のような気がする。

(54)延命寺から40分ほどで、(56)泰山寺に到着した。  


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2013年08月28日

【284】歩き遍路33日目〈その5〉[2012年4月23日]

星の浦海浜公園を過ぎると、海岸沿いから内陸へと入って行く。

旧大西町の市街地に入ったのは、ちょうど正午過ぎだった。作業服を着た人たちをよく見かけた。昼食のため、一旦、自宅に帰るのだろう。職住近接である。

今日の昼食は、一巡目の時に見掛けたファミリーレストランを予定している。
旧道を進むと、国道にある「ジョイフル」が見えてきた。ほんの少し道をそれて国道へ出て、店内へと入る。チーズinハンバーグを注文した。
ちょうどお昼時ではあったがそれ程の混雑ではなく、ゆっくりすることが出来た。

「ジョイフル」からは、遍路道には戻らず、そのまま国道を歩く。ほどよく賑やかな道ではあるが、単調でもある。

高知県では、子供の名前入りの立派な鯉のぼりを良く見かけたものだが、ここ愛媛県でも立派な鯉のぼりが空を泳いでいた。

国道から旧国道らしき道へと入る。この区間は歩道が無く、歩きにくかったような気がする。

脇道へと入り、近見二郎坊の前を通る。へんろ地図も売っているようだが、中の様子は分からなかった。

(54)延命寺がどんなお寺だったか思い出せなかったのだが、山門辺りまで来ると、ここだったか、と記憶が甦ってきた。  


Posted by こいったん at 20:51Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年08月25日

【283】歩き遍路33日目〈その4〉[2012年4月23日]

青木地蔵の横を通り過ぎ、亀岡付近では、一度通ったことがある遍路道ではなく、そのまま国道を進んだ。海がとてもきれいである。

古い道標がある。手前は(53)円明寺、この先は(54)延命寺となっている。よく見ると、どちらも「えんめいじ」と呼べるのでややこしい。(53)は「えんみょうじ」である。
似た名前のお寺が前後にあるのは、何か因縁があるのだろうか。

(35)清滝寺と(36)青龍寺も「さんずいへん」があるかないか、とも言える。

国道196号線を進み、旧大西町へと入って来た。花壇には、春のチューリップが咲き誇っている。

遠くの海岸には、大きな船とたくさんのクレーンが見える。あれが造船工場というものだろうか。北陸地方では見られない光景である。
調べてみた所、旧大西町には新来島ドッグという大きな造船工場があるようである。

次の休憩場所の目標としていた星の浦海浜公園に到着、一休みしていくことにした。缶コーヒーを飲もうと自販機を探して、公園内を探しまくったが、見つからなかった。自販機は設置していないようだった。
たくさんの荷物を背負った逆打ちの方が通って行った。  
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Posted by こいったん at 21:17Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年08月22日

【282】歩き遍路33日目〈その3〉[2012年4月23日]

瀬戸内海を眺めながら歩く。

旧菊間町は屋根瓦の生産で発展してきた町であり、瓦工場が並ぶ一角があり、小さなお接待所がある。ぶじカエルという小さな焼き物のカエルが置いてあり、ご自由にお持ち帰り下さい、となっている。お遍路さんの道中の無事を祈ってのことである。
前回通り掛かった時には1個頂いたので、今回は遠慮しておいた。

遍路ノートがあり、足摺岬辺りから付かず離れず歩いていた、愛媛のSさんの書き込みを発見した。昨日の日付となっていた。なかなか追いつくことが出来ない。

一巡目の時は、ひどい雨の日で、ここで雨宿りが出来てとても助かった場所である。

旧菊間町の市街地に到着する。町の入口には番外霊場の「遍照院」がある。
隣にはサークルKがあり、腹ごしらえのため立ち寄ると、昨日(52)太山寺で見かけた岐阜のご夫婦が休憩しており、会釈した。

街中の遍路道を歩いていると、愛媛銀行があった。持っているのは信金のカードだが、ここでお金が下ろせるだろうか。退職した職場の3月分の給料が入っているはずである。

105円の手数料で、引き出しすることが出来たが、いつも以上に給料が低くなっていた。なぜだろう、と考えている内に、急にこの先のことなどが頭に浮かんできて、現実に戻されたようで、暗い気分になってしまった。

前方に大きな工場が見えてきた。太陽石油と言い、四国では時折見掛ける「SOLATO」というガソリンスタンドをやっているようである。地元では見たことがない。
平屋の住宅が並び、背後に大きな工場がそびえる、独特の景観である。

こういった工場は好きなので、目の前で写真を撮りたかったのだが、守衛さんがいたので、控えておいた。

この辺りのへんろ地図は、工場の中に遍路道がある形になっているが、実際は国道を歩く。  


Posted by こいったん at 21:38Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年08月19日

【281】歩き遍路33日目〈その2〉[2012年4月23日]

鎌大師を出発し、峠道を登り切ると、麓の町をきれいに眺めることが出来る。沖縄のOさんは、感動してカメラのシャッターを切っていた。お先することにした。

一人前方を歩いているお遍路さんがいたので、これまでに出会った方かも知れない、と追いかけてみることにした。少し頑張って歩いてみたのだが、結局の所は追い付けなかった。

(43)明石寺辺りまで、何度か見掛けていた方たちと、一日の中断後、全く会わなくなってしまった。
少しペースを上げて歩いてきたので、そろそろ再会出来ても良い頃なのだが。

山道を下り、浅海の集落に入った。前日にここまで歩いていたら、(58)仙遊寺まで行けたかも知れない。以前、「コスタブランカ」があった集落である。

しばらくは旧道の静かな道を進むが、国道に合流すると、再び左に瀬戸内海、右にJR予讃線が続く道となる。今日の天気は晴れ、海を眺めながらの歩きは気持ちが良い。

旧菊間町に入り、国道沿いに果樹等の販売所などがある一角に到着した。店は開いていなかったが、ここの軒下で一休みさせてもらうことにした。

一巡目の時は雨の中の歩きで、ここで大判焼きを買ったことを思い出す。後で、一個多く入っていたことに気が付いた。お接待してくれたのだろう。

一角には自販機もある。うどんの自販機は荒らされており、金返せ、と落書きがある。お金を入れたが、うどんが出てこなかったのだろう。

そろそろ出発、と腰を上げた頃に、沖縄のOさんが到着した。一休みしていくようだ。販売所の方もやって来た。後で聞いた話では、Oさんはここでお接待を受けたそうだから、お遍路さんに親切な販売所なのだろう。  


Posted by こいったん at 21:48Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年08月16日

【280】歩き遍路33日目〈その1〉[2012年4月23日]

朝6時半に宿を出る。女将さんが見送ってくれた。へんろ地図では旅館の横が赤い点線となっているので、そちらへ進む。
女将さんは、遍路道から行くのね、と言っていた。ここを通る人はおそらく少ないのだろう。

左に右にと何度か曲がり、小さな橋を渡る。大師橋と書いてあった。遍路と何か関係ある橋なのだろうか。

町外れにファミリーマートがあり、おにぎりなどを買い込んだ。朝7時前にもかかわらず、これから仕事に向かうだろう人たちが入れ替わりやって来ていた。

コンビニを出ると、後ろからお遍路さんがやって来るのが見えた。沖縄のOさん(ノッチさん)だ。

目の前に左へ曲がる急坂が見えるが、遍路道は脇道に入るような形でそのまま直進である。ほどなく、「鎌大師」に到着した。参拝していると、沖縄のOさんもやって来た。

ここから少し同行することになった。小さな山を一つ越える道である。

昨夜は「北条水軍ユースホステル」に泊まったそうだが、料理が大変美味しかった、と興奮気味に話していた。
3人宿泊していたが、2人は静岡のTさん、北条出身の方と同じく、仙遊寺の宿坊に泊まるそうである。北条に泊まったお遍路さんは仙遊寺まで足を延ばすのが一般的なのだろうか、驚きである。
沖縄のOさんは、自分と同じ、今治の「笑福旅館」だった。  


Posted by こいったん at 23:40Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年08月15日

2013年お盆

暑い日が続いてますね。クーラーも扇風機も使わずに、汗を流しながら過ごしています。寒いのはダメですが、暑さには強いようです。

今年のお盆休みは、12日(月)に休みをもらって、11~15日までの5連休でした。

歩き遍路三巡目に挑戦するつもりでしたが、直前になって何となく気分が乗らなくて、今回は中止としました。
二巡目を歩き始めたのが二年半前と、まだそれほど年月が経っていないので、また同じ区間を歩くのか、と思ってしまったからでしょうか。真夏の焼山寺への「遍路ころがし」もお預けです。

この夏は、地元の色々な所を歩いています。能登方面を海を見ながら長距離歩いたり、近くの森林公園には毎日のように散歩に行っています。

昨日は、日本三名園の一つ、「兼六園」に行ってきました。すぐ近くにありながら、これまで三回しか行ったことがありませんでした。一回目は6才の小学校入学前後だったでしょうか、二回目は29才の時の夜桜見物、そして43才の今回です。実質、初めての訪問みたいなものです。
テレビでもよく見掛ける徽軫灯籠を生で見ることが出来ました。

これからも遍路紀行を続けていきますので、よろしくお願いします。  


Posted by こいったん at 13:10Comments(0)その他

2013年08月12日

【279】歩き遍路32日目〈その9〉[2012年4月22日]

「太田屋ビジネス旅館」の名物、鯛めしを頂きながらの宴である。

明日からの日程の話となり、静岡のTさんは、明後日、「ビジネス旅館小松」に荷物を置いて(60)横峰寺へ往復することを、北条出身の方に熱心に勧めている。お薦めルートがあるそうである。

情報のお接待をしたい、というTさんのことだから、その周り方が一番楽なのだろう。

明日はお二人とも(58)仙遊寺まで進むことでまとまったようだ。仙遊寺までは約35㎞あり、札所も4つあるから、そこまで歩くことは考えもしなかった。お二人ならきっと歩けるだろう。

それぞれ近親者を若くして亡くしていることも分かった。それでお遍路をしているという訳では無いだろうが、人生いろいろである。
遍路話以外の話題で大いに盛り上がっていた。ほとんど頷き役ではあったが、色々な話が聞けて良かったと思う。

静岡のTさんと初めて出会ったのは、大洲と内子の間のヤマザキショップ前だった。歩くスピードは全く違うが、ここまで偶然にも同じ距離ペースで宿を取って来た。北条出身の方とは「うめたこ旅館」で同宿して、今日道後温泉で再会となったが、やはり同じペースで歩いていたことになる。
今晩でお二人とはお別れとなるだろう。  


Posted by こいったん at 21:45Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年08月09日

【278】歩き遍路32日目〈その8〉[2012年4月22日]

旧北条市から先は、宿が無い区間が長いので、この辺りの宿にたくさんのお遍路さんが泊まっているかと思っていたが、同宿は顔見知りのお二人だけだった。

部屋は2階の一番奥、和室ではなく、ベットが二つある洋室だった。洗濯機は3階に上がって外に出ると設置してあった。

3階は宴会場となっているようだ。景気の良い時代には、さぞ賑わっていたのだろうが、今はあまり使われていない雰囲気だった。

それからはお風呂である。3~4人くらいは同時に入れそうな浴室で、北条出身の方がいらっしゃったので、あーだこーだと話ながらの入浴となった。
歩き遍路同士でお風呂が一緒になると、結構話が盛り上がるものである。
いくつかカランがあったがお湯がなかなか出てこない。仕方なく、北条出身の方の後に使わせてもらった。

夕食となり、1階の食事処へ。静岡のTさんとは、昨日の午前中、(47)八坂寺で見かけて以来だろうか。久しぶりな感じがした。
一つの座卓に一人ずつと、場所が少し離れてはいたが、酒も入って、大いに話が盛り上がった。


太田屋ビジネス旅館:一泊夕食 6825円  [206号室]
      ※洗濯代・たぶん無料。乾燥機30分100円。茶・浴衣あり。自販機は少し先にあり。
            宿泊客:歩き遍路3人  


Posted by こいったん at 21:44Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年08月06日

【277】歩き遍路32日目〈その7〉[2012年4月22日]

このままの調子で歩いていては、宿への到着が15時台と、随分早くなる。缶コーヒーを買い、適当な場所で海岸に出てみることにした。

瀬戸内海を眺めながら、のんびりと休憩である。近くには、ぽっかりと島が浮かんでいた。鹿島という島らしい。

後で聞いた話では、先の北条出身の方も、近くで休んでいたようで、鹿島が懐かしかった、と話していた。

16時過ぎに、旧北条市内にある「太田屋ビジネス旅館」に到着した。静かな印象の宿である。

チェックイン時に朝食をどうするか聞かれる。
今日のお客さんは3名、北条出身の方と、静岡のTさんだろう。
二人とも明日の朝は早く出発するそうで、朝食なしとの事。朝食はしっかり食べたいのだが、自分一人のために作ってもらうのは気が引けたので、二人と同じく夕食のみでお願いした。


本日のコースタイム
松山ユースホステル7:26→9:58(52)太山寺11:09→11:36(53)円明寺12:14→13:01カフェ・トレイン13:43→16:09太田屋ビジネス旅館


歩行距離:24.3km
 歩数  :36506歩
最高気温:21.6℃
最低気温:14.2℃[松山市]  


Posted by こいったん at 21:35Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年08月03日

【276】歩き遍路32日目〈その6〉[2012年4月22日]

北条出身の方とは、今日の宿も「太田屋ビジネス旅館」と同宿である。
「コスタブランカ」を考えていると話していたので、廃業していることをお伝えした所、自分と同じ宿を予約したそうである。

今日の歩く距離は25㎞と少々物足りないが、旧北条市から先には約20㎞、宿が無いことになるので仕方がない。
もう少し先まで歩いて、JRを使って戻って来る方法もあるが、これ以上先に進んでも、(60)横峰寺の麓で日程が詰まって来るので、結局同じとなる。
ただ、身体の疲れがそれ程ないので、こんな楽な旅をしていてもいいのか、と考えてしまう。

北条出身の方は、特に急ぐ旅でも無いそうだが、かなりハイペースで歩いている気がする。明日は(59)国分寺辺りまで行きたいとの事だったが、40㎞以上もある。ついつい長年の習慣で、先へ先へと急いでしまう、と話していた。

汽車の喫茶店を出発した。左に海を、右に時折通過する列車を眺めながらの歩きとなる。ここは、歩いていて気持ちの良い区間である。

海岸沿いの道が終わると、旧北条市内までは、商店・住宅が延々と連なる、変化のない単調な道となる。

この辺りは、公衆トイレがなかなか見つからない区間でもある。遍路道を逸れて光洋台という駅に立ち寄ったが、ホームだけの駅で、トイレは見当たらなかった。
もう少し先の、一巡目の時にも立寄ったお寺の一角にあるトイレをお借りした。  
タグ :歩き遍路


Posted by こいったん at 23:47Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)