2021年03月24日

【3巡目-623】 モエ坂、河口、62番宝寿寺へ [2019年3月19日]〈その15〉

全く車が通らないので、歩いていても楽しいものである。つり橋があったりして面白い。

期せずして、細野というバス停が現れる。
周囲に集落は見られず、山へと向かう石段だけがある。車が入れない集落なのだろうか。

その少し先に細野集落への車道分岐があったのだが、「細野 王子」と書かれた汚れたプレートや朽ちた看板があった。
細野王子社なるものがあるようである。一体何だろうかと、不思議な気持ちになった。

帰宅してから調べてみると、麓の石鎚神社本社から、石鎚山の頂上社までに36の王子社があるそうである。「王子社」というのがよく分からない。

石鎚神社のHPによると、神仏混淆(しんぶつこんこう)時代のなごりで、子供の姿で現れた神様が祀られている、との事だった。

河口集落から3~40分歩いた所で、ようやく次の集落が見えてきた。ここは人が住んでいるのだろうか。

集落の入口付近の県道に、ずっと探していた、車用の距離表示の看板があった。
小松まで15kmとなっている。

ただ今の時刻は午後2時16分、2時間半で15kmだと、時速6kmで歩かなければならない。
(62)宝寿寺の納経には間に合わなさそうである。

県道を一旦離れ、集落内へと入るが、やはり人の気配がしない。ここもゴーストタウンか、と思ったが、人の住んでいる家が見られるようになり、郵便局まで登場してきた。
へんろ地図では、「千野々」というバス停のある集落だった。  


Posted by こいったん at 00:07Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年03月21日

【3巡目-622】 モエ坂、虎杖、河口 [2019年3月19日]〈その14〉

「モエ坂」を下った虎杖から、河口集落に向かって、静かな車道を進む。

10分程歩いた所で、民家が見えてきた。狭い車道に沿って住宅が並んでいるが、人の気配がしない。
もう営業していなさそうな旅館も何軒かあり、止まっている車も無く、廃墟となった集落のように思われた。

帰宅してからこの辺りを歩いた方の記事を探してみると、犬が吠えている、との記述があったが、その犬の姿もなかった。
旧石鎚村の人口が、2人かそれ以下になっているようだから、無人の集落になってしまっているのかも知れない。

無人らしき集落を抜けると、別の車道と合流し、バス停を発見した。

時刻を見ると、1日5本だけだが、15時台と17時台に西条方面行きのバスがあった。
これで、万が一、麓に辿り着くまでに真っ暗になりそうだったとしても、バスに乗れば大丈夫である。安心した。

車道を進むが、全く車がいない。通り過ぎていったのは、市の巡回らしき車だけである。
反対方向に進めばロープウェイがあるはずで、もう少し人の気配があってもよさそうなものだが、どうなっているのだろうか。  


Posted by こいったん at 00:08Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年03月18日

【3巡目-621】 モエ坂、虎杖、河口へ [2019年3月19日]〈その13〉

写真は、虎杖のモエ坂出口である。
ここから、石鎚山までは二つのルートがあるが、黒川道は通行止、今宮道入口まで800m、と表示が出ている。

実は、石鎚神社とか成就社など、謂れなどよく分かっていなかった。山自体が信仰の対象となっているのだろうか。

調べてみると、「石鎚山を神体山とする神社で、山麓に鎮座する本社、山腹の成就社と土小屋遙拝殿、山頂の頂上社の4社の総称である」とあった。

「本社」は、(64)前神寺の手前にある「石鎚神社」のようである。

地元にも、「白山」や「立山」など、霊山があるのだが、昔の歩きの道が残っている、とか、本社や頂上社があって、と言った話は聞いたことがないので、どうもピンと来ない。

昔からの信仰と深く関わりのある道のようで、こうやって実際にその場所の入口までやって来て、ぜひ歩いてみたくなっている所である。

黒川道の入口があったが、通行止の札が出ており、今宮道を進むように指示が出ていた。今宮道を歩くお遍路さんは、年にどれ位いるのだろうか。

幸い、横峰寺で降っていた雨も、山道を歩いている間に止んでいた。
通る車は全く無く、車道の真ん中を歩いたりと、気分良く歩きながら、河口を目指す。

応援クリックをお願いします11
  


Posted by こいったん at 00:09Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年03月15日

【3巡目-620】 モエ坂 [2019年3月19日] 〈その12〉

お堂からさらに下へと進んで行く。
時折、コンクリートで固められた道もあった。

道が崩落したのだろう、所々に迂回路らしき道が作られているのが分かった。

そんなに急坂も記憶に無く、脚を踏ん張って下るような場所もなかったように思う。大きな石がゴロゴロしているような所はあったが、適所に踏み石が置いてあった。
現時点では、道自体、歩きにくいようなことは無かった。

星ガ森から1時間10分で、無住の民家が見えてきた。無事、麓に到着で、「モエ坂」制覇である。
虎杖集落だろうか、と言っても、周囲には他に建物は無かった。

帰宅してから調べてみると、民家ではなく、「周桑農協小松支所石鎚出張所」の跡、という事であった。こんな場所に農協があったとは。

色々調べてみると、先程のモエ坂途中の集落跡らしき場所も含め、この辺りは「石鎚村」と言う一つの行政村で、昭和30年代には1000人位の人たちが住んでいたそうである。

平成19年には2人となっている。現在はどうなっているのだろうか。
一つの村が消えるという、信じられない事が起きていた。消えた集落が山の中腹に点在しているようである。
近くに住んでいたら、すぐにでも探索に行く所なのだが。  


Posted by こいったん at 00:08Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年03月12日

【3巡目-619】 60番横峰寺、星ガ森、モエ坂 [2019年3月19日]〈その11〉

ちょうど正午過ぎに、(60)横峰寺を出発し、まずは星ガ森を目指す。10年振りとなる。

平坦な道が続くイメージだったが、結構な上りである。砂利道の林道を進み、10分程で雨の星ガ森に到着した。

10年前には、モエ坂方面への通行止の看板があったような気がするが、今回は見当たらない。ホッとする。
やはり、事前に調べた通り、通行可能なようである。

鳥居を通して石鎚山を遠望できるようになっており、遥拝所としての役割がある場所である。恥ずかしながら、何となく知ってはいたのだが、頭に入っていなかった。

今日は雨とガスのため、何も見えない状態である。

いよいよ、モエ坂へと突入する。
悪路を覚悟していたのだが、意外と道は落ち葉でフカフカしていて、石が転がっているようなこともなく、歩きやすい。

10分程下ると、お堂があり、お地蔵さんが並んでいる。ここに集落があったことを示す石碑まであった。

こんな、車も入れない、人跡未踏のような場所にも人が暮らしていた時代があったとは、信じられない。確かに、道に沿って石垣は残っていた。
大昔には、石鎚山へ向かう人たちがこの道を歩いていたそうである。  


Posted by こいったん at 00:07Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年03月08日

【3巡目-618】 60番横峰寺③ [2019年3月19日]〈その10〉

(60)横峰寺の休憩所での話に戻ります。

もう一人、先程本堂でもお参りしていた方も休んでいた。60代半ばくらいだろうか。この方も、同じく「ビジネス旅館小松」に泊まっていたそうで、今日も連泊との事。

小松から直接上がってきたのではなく、こちらの方が本筋、と大頭から湯浪を通って、(60)横峰寺まで来たそうである。それでちょっと遅い到着となったようだ。

写真を撮って下さい、とお願いされ、シャッターを押す。なかなか、良い顔をしていた。充実した歩き遍路がそうさせているのだろう、と勝手に想像する。
星ガ森に行くつもりだったが天気が悪いので止めておく、身体が寒いので、と先に出発していった。

入れ替わりに、男性と女性の歩き遍路さんがやって来る。
男性の方はよく分からなかったが、女性の方は、西条市内のホテルに連泊していたそうである。

この先、小松方面への遍路道に入れるか心配なようで、香川の方に、林道からの分岐の場所までご一緒させて欲しい、とお願いして、3人で出立していった。

休憩所には誰もいなくなり、こちらもたっぷり休憩させてもらった所で、出発することにする。

山道への不安はあまり無いのだが、麓の虎杖や河口から、小松や氷見の町までの正確な距離が分からないことで、明るい時間に到着出来るのかが、ちょっと心配である。  


Posted by こいったん at 00:06Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年02月23日

【3巡目-617】 60番横峰寺② [2019年3月19日]〈その9〉

(60)横峰寺に到着、荷物を下ろして一休みしたい所だが、濡れ鼠になってしまっている。

下にプレハブ小屋の休憩所があるはずだから、そこで着替えも兼ねて大休憩することにして、先にお参りを済ませることにする。

手水場は下にあったので、石段を少し降りて、また上へ。
本堂に向かうと、歩き風の方がお参りをしていた。挨拶を交わす。

雨の中参拝をし、まずは休憩所に直行する。リュックから納経帳を取り出し、水に濡れないようにして納経所に行って来た。

休憩所には、二人の方が既に一休みしていた。
腹ごしらえ中に申し訳なかったのだが、一言断って、濡れた下着を脱いで着替えをする。

途中で追い越してきた、「ビジネス旅館小松」での食事の時に隣に座っていた方も到着しており、香川県の(83)一宮寺の近くに住んでいる、との事だった。

今日は、宿に連泊するそうで、歩き遍路には詳しそう。

モエ坂に行く、と話をすると、自分は歩いたことがないが、急坂が続くと聞いている、今日は危ないのでは、と忠告してくれる。「モエ坂」を知っているだけでも嬉しかった。
のんびりと休憩していたので、行くなら早く向かった方が、と心配してくれていたようである。  


Posted by こいったん at 00:03Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年02月19日

【3巡目-616】 60番横峰寺① [2019年3月19日]〈その8〉

同じ宿に泊まっていた方を追い越して、先へと進む。
軽装のお遍路さんとすれ違う。この方も同じ宿だったのだろうか。

歩きの山道が終わり、写真の場所で車道に合流することになる。

「作業用以外のバイク等原動機付車両の進入走行はご遠慮下さい」と真新しい貼り紙がぶら下がっていた。今通ってきた道は人間しか歩けないような道だったが、バイクが侵入することがあるのだろうか。
 
道路に出て、もう上りは終わってしまうのか、と複雑な心境になってしまう。幸い、身体の冷えは大分和らいできた。実際には、もう少し上りが続く。

バスが通る車道から、チェーンがしてある林道に入る。
舗装が剥げてきて、小さな石が転がっている林道である。
もう一人、軽装のお遍路さんとすれ違った。皆さん、荷物は麓の宿に置いてきているようで、なかなかしっかりしている。

逆打ちする形で歩いてきたので、(60)横峰寺には、仁王門ではなく、境内にある大師堂に到着、となった。午前10時49分である。
(61)香園寺からは、滝行していた時間を除いて、2時間50分程だった。  


Posted by こいったん at 00:02Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年02月15日

【3巡目-615】 小松、60番横峰寺へ [2019年3月19日]〈その7〉

小松から直接上がってくる道との合流点(おこや)までやって来た。大きな水たまりが出来ている。

一度、こちらからの道を歩いてみたいと考えているのだが、今回も叶わなかった。

一ヶ所だけ、応急処置はしてあるものの、道がえぐれて細くなっている場所があった。

横峰寺への上りはきついはずなのだが、上りの方が身体が温まって嬉しい、という変な状態になっているので、苦も無く進んで行く。

前方にお遍路さんが見えるようになってきた。すぐに追い付き、少し話をする。
同じ「ビジネス旅館小松」に泊まっていたそうで、それも食事の時に隣に座っていた方だと分かった。

どの道を通って来たか、と聞かれたので、奥之院経由で滝行をしてきた話をする。
この方は、小松から直接上がってくる道を歩いたそうである。軽装なので尋ねてみると、宿に荷物を預けてきた、との事だった。

この方は連泊だそうだが、連泊でなくてもお願いすれば、玄関先に荷物を置かせてもらえたそうである。

今日はこの後、(62)宝寿寺へと戻る予定だったから、そうと知っていれば荷物を預けてきたのだが。

以前は、荷物も全部担いで周ることにも拘っていたが、一巡目で達成したので、今は特に拘りは無い。
昔のお遍路さんも、打ち戻りの場所では荷物を預けていたみたいだ(真念庵など)と知ったこともある。  


Posted by こいったん at 00:01Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年02月11日

【3巡目-614】 白滝奥之院、60番横峰寺へ [2019年3月19日]〈その6〉

白滝での滝行を終え、納経所のある建物の所まで戻ってくる。
軒下で再び身支度をしてから出発した。

身体が冷えて、下着もびしょ濡れなので、とても寒い。
幸い、と言おうか、ここから(60)横峰寺に向かって上りが続くので、身体を温めてくれて助かった。下りが続いていたら、凍えてしまっただろう。

いつもならつらい階段も、喜んで上がるような感じである。

車道から土の道へと入る分岐となるが、以前には無かった立派な柵がしてある。
確か、(60)横峰寺からこの道を通って下りてきているはずである。

人が通れる程度には隙間があるから、車止めであって、歩行者は通行可なのかも知れないが、四国のみちの木柱はそのまま車道を進むように指示している。

柵の横を通り抜けて、この道を進むことにした。ジグザグと上りが続き、冷えた身体には大助かりである。

17分歩くと、再び柵がしてあり、T字路となった。(60)香園寺へは今上がって来た道ではなく、左の方に下りて行くように道案内が出ていた。

今歩いて来た道に危険な場所は無かったと思うが、現在は違う道へと誘導しているようであり、そのための柵だったようである。なぜだろうか。  


Posted by こいったん at 00:02Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年02月04日

【3巡目-613】 61番香園寺 白滝奥之院 [2019年3月19日]〈その5〉

雨に濡れながら服を脱ぎ、滝行の準備をする。脱いだ服も雨ざらしである。
帰宅後に調べてみると、以前はここに更衣室があったようである。きっと災害で流されてしまったのだろう。

震えるような寒さなのだが、勇気を出して滝つぼに入ってみた。
想像以上の冷たさで、身体に滝の水があたると、息が出来ないくらいだった。

また、滝つぼは真っ平では無くボコボコなので、立つ位置もどこが良いのか戸惑う。

般若心経を唱えてみるが、息が続かなくて無理だった。
(61)香園寺の納経所で、般若心経を唱えるつもり、と話した所、般若心経は長過ぎるのでは、「南無大師遍照金剛」だけ、足を漬けるだけの方もいる、と言われたのだが、確かにその通りだった。

何とか、「南無大師遍照金剛」を唱え、般若心経は、滝の水の裏側に少し下がって唱えることにした。冷たい水飛沫を受けながらもやり終えることが出来た。

今にして思えば、今日は雨なので水量が多く危険では、と言われていたので、滝行には向かない日だったのだろう。
ちなみに、何かに取り憑かれたり、といった事は無く、一安心している。
平常時の滝行にも挑戦してみたいなあ、と思う今日この頃である。  


Posted by こいったん at 00:04Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年01月31日

【3巡目-612】 61番香園寺、白滝奥之院へ [2019年3月19日]〈その4〉

雨降りの中、(61)香園寺を出発し、白滝奥之院経由で、(60)横峰寺へと向かう。平日の寂しい朝である。一般人は仕事へ、こちらは札所、を目指す。

遍路用ではなく、一般の道しるべに沿って進んで行くが、今まで歩いたことがない道を歩いているようである。
後になって確認してみると、普通に順打ちしていれば、高鴨神社の境内を通っていたはずであった。

通常の遍路道に合流し、(61)香園寺の白滝奥之院を目指す。
雨が降り、通る車も人影も無い道を黙々と進み、写真の分岐を左に入って、30分程で到着した。

もちろん誰もいないので、一人静かにロウソクを灯し、線香点けるに火を点けて、手を合わせる。

納経所は9時から15時まで、との事であった。
失礼ながら、納経所が開設されていること自体に驚いてしまうのだが、ここに参拝しに来る人は多いのだろうか。

奥の方へと進み、赤い橋の先が通行止となっていた。ここからは自己責任の世界である。

道がえぐれていたりして歩きにくいが、行けないこともない。一般に開放するのは難しいのだろう。

滝の辺りまでやって来た。不動明王などの仏像が滝の周りにある。
着替えをする場所は無く、線香立てとなぜか温度計があった。8℃となっている。真冬に滝行することに比べれば、まだマシなのだろうか。  


Posted by こいったん at 00:05Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年01月27日

【3巡目-611】 61番香園寺、60番横峰寺、モエ坂、河口、62番宝寿寺へ [2019年3月19日]〈その3〉


(61)香園寺にて、奥の院での滝行について、尋ねてみる。
先日、仙遊寺の宿坊で会った方から、危険なので止めた方がいい、という指摘については、それは宗派によるものだそうで、結界を張ったり塩をまいたり、といった事は、必ずしなければならない訳では無いそうである。

滝への道は災害により通行止となっており、自己責任で、との事だった。

今日は雨降りの寒い日となってしまったのだが、話を聞いて、これはやってみよう、という気持ちになった。

奥の院では、滝行用の白衣をレンタルしているそうだが、開くのは9時からだそうで困っていたら、男性は褌でするのが一般的なよう。褌は売っているのか聞いてみると、近くにあった布を切って、お接待で渡してくれた。

褌の締め方も分からないので、ズボンの上から締めてもらい、教えて頂けた。他に参拝客がいたら、何を異様なことをしているのか、と思うだろうが、誰もいない、貸切である。

最初、このお坊さんに会った時には、愛想が今イチそうな印象だったが、親切に教えて頂き、とても良い気分となった。  


Posted by こいったん at 00:06Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年01月23日

【3巡目-610】 小松から、61番香園寺、60番横峰寺、モエ坂、河口へ [2019年3月19日]〈その2〉


「ビジネス旅館小松」から、一直線に(61)香園寺へと道が続いている。もしかして、旧街道とかだろうか。
まだ薄暗く、冷たい雨の中をトボトボと歩いて行く。

15分程で、(61)香園寺に到着した。

駐車場には、62番の礼拝所がある。
ここで納経してもらうのもまた、違った体験が出来ていいかなあ、などと安易に考えていた。

昔からの札所でちゃんとお参りして下さい、と出会った方からの指摘もあり、やはり(62)宝寿寺で納経してもらうことにしている。

時刻は、まだ午前7時前。香園寺と言えば、鉄筋造りの大聖堂である。
鍵が掛かっていて参拝出来ないのでは、と心配になったのだが、何と、中に入ることが出来たのにはちょっと驚いた。
誰もいない大聖堂で、一人お経を唱える。

以前の納経所は事務所のように立派だったように思うが、建て替え中のようで、プレハブの簡易的なものだった。

一人の若いお坊さんがお守りを並べたりと、開店準備?をしている。納経をしてもらい、奥の院で滝行は出来るのか、尋ねてみることにした。  


Posted by こいったん at 00:07Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年01月20日

【3巡目-609】 「ビジネス旅館小松」③ [2019年3月19日]〈その1〉

朝食は6時からで、豪華な夕食とは違いシンプルだった。
一昨日から顔を合わせている群馬の方とはもう会えないだろうから、お別れをする。

他に一緒に泊まっていた方たち何人かとは、その後、(61)横峰寺への道中で再会することになる。

大頭から湯浪を通るメインルートよりも、小松から往復する道を選ぶお遍路さんの方が多かったりするのだろうか。

小松から横峰寺へは、へんろ地図に掲載されていない道がある。今回は歩かなかったが、宿の方にお願いすると、地図をくれ、道の説明をしてくれた。

午前6時半には出発する。外は土砂降りで、気温も低く、生憎の天候である。

本当は、朝一番に(62)宝寿寺を参拝したかったのだが、納経は午前8時から、という事で諦める。今日の夕方に参拝出来るかなあ、という所である。

今日のメインイベントとして、(61)香園寺の奥の院で滝行をしたいのだが、先日、仙遊寺の宿坊で会った方から止めた方がいい、ときつく忠告されている。お寺で相談して判断したい、と考えている。

もう一つは、いつも通行止となっている、(60)横峰寺、星ガ森からの「モエ坂」が復旧しているようなので、天候は悪いのだが、ぜひ歩いてみたいと思っている。  


Posted by こいったん at 00:08Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年01月17日

【3巡目-608】 「ビジネス旅館小松」② [2019年3月18日]〈その17〉

夕食は、期待通りにしゃぶしゃぶである。
10年前に泊まった時には、こんな大皿の野菜・肉で1人前か、と驚いたものである。

他のお遍路さんから、何とか全部食べたわ、などの声も聞かれたが、どうしたものか、自分には全然足りなかった。

実は、日頃から栄養補給も兼ねて定期的にしゃぶしゃぶ食べ放題のお店に通っており、この3倍かそれ以上食べており、胃袋拡張中である。

お金を出してでもお替わりが欲しかったのだが、言う勇気もなく、白米を6杯お替わりさせてもらった。
今日は、道の駅で早い昼食としてからは何も食べていなかったのもある。

他のお遍路さんとは、テーブルが広めだったり、鍋のコンロの音などで少し会話はしづらく、遍路談義のようなことはしなかった。

食堂には冷蔵庫が置いてあり、使っても良い、との事だったので、事前に買っておいた飲料を冷やさせてもらう。

部屋に戻ってからは、テレビを観たり翌日の計画を立てたり、[11]生木地蔵でもらった、為になる言葉について考えたりする。


ビジネス旅館小松:一泊二食 6700円  〈8号室 6畳〉
     ※洗濯機5台、無料・乾燥機5台、20分100円。自販機、中庭にあり。朝食は6時から。
        ポット、共同冷蔵庫あり。翌日のおむすびを注文出来る。
    宿泊客:歩き遍路8人、車遍路2人か。計10人。  


Posted by こいったん at 00:09Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年01月14日

【3巡目-607】 「ビジネス旅館小松」① [2019年3月18日]〈その16〉

宿部分は平屋で細長く、新築でピカピカである。部屋には杖立てまであり、もちろん綺麗だった。

お風呂は空いていたので、すぐに入ることが出来た。洗濯機・乾燥機が3台ずつ置いてあったが、脱衣所にまで洗濯機・乾燥機が備わっていた。風呂は二つあったようだから、計5台ずつもあることになる。
これなら、好きな時間に洗濯出来そうである。

宿全体が、歩き遍路のニーズに応えたものであり、大変素晴らしかった。
ただ一点、トイレがウォッシュレットになっていないのだけが、新築にも関わらず、なぜか不思議だった。

午後6時を過ぎて、食堂へと向かう。
既にみなさん食事中で、10人位はお客さんがいる。久し振りに歩き遍路さんをたくさん見た印象だ。

女性は一人、60才前だろうか。男性陣は、白髪交じりの70才位の方が多く、失礼ながら、皆似た雰囲気で、顔の区別が付きにくかった。

向いの席には、昨日と同じく群馬の方が座っていた。
今日はビールを飲んでいないので尋ねると、昨日ビールを飲んで、花粉症なのか鼻が詰まって眠れなかったそうである。人それぞれ、色々な苦労があって大変である。明日は、西条市内の旅館に泊まる、との事だった。  


Posted by こいったん at 00:08Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年01月11日

【3巡目-606】 大頭、「ビジネス旅館小松」へ [2019年3月18日]〈その15〉

国道11号線大頭の交差点を左折する。

東海図版の地図によると、一本山側に古い道があるようだが、少し遠回りになりそうなので、国道をそのまま進む。

時刻は、午後4時38分となっている。あと1時間弱で宿に着けるだろうか。正式なルートではないので、へんろ地図には距離表示が無い。

写真の通り、国道には一部歩道の無い区間がある。夕方のラッシュ時間にも掛かり始め、トラックの通行も多く、ちょっと怖かった。
大頭交差点から急ぎ足で45分程歩いて、ようやく(61)香園寺辺りの、小松市街地へと入ってきた。

コンビニに立ち寄り、飲料を調達する。
裏に道があったので、そちらを進んでみるが、再び国道に出て来た。

宿の場所は、10年前にも泊っているのでよく覚えている。JRの伊予小松駅から一直線である。新しい場所に移転した、と聞いているので、とりあえず昔の宿の場所へと向かう。

空き家になった旧宿に、新しい宿の地図が貼ってあった。隣とかではなく、ちょっと歩いて、新「ビジネス旅館小松」に到着した。午後5時39分である。


本日のコースタイム
仙遊寺宿坊7:38→(58)仙遊寺8:00→9:32(59)国分寺9:59→11:03道の駅「今治湯ノ浦温泉」11:36→14:18[10]西山興隆寺14:57→15:37[11]生木地蔵15:57→17:39ビジネス旅館小松


歩行距離:31.6km
 歩数  :52331歩
最高気温:11.8℃
最低気温:1.0℃[今治市]  


Posted by こいったん at 00:07Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年01月08日

【3巡目-605】 別格11番生木地蔵、小松まで [2019年3月18日]〈その14〉

参拝を終え、納経所へ向かう。
住職さんだろうか、納経書きの方がスタンバイしていて、少し驚いてしまった。

こちらは「満願」ということで感動しているのだが、そんなことは露知らず、淡々と納経してくれた。当たり前か。

お寺の裏側の方から道が続いていたようだが、気付かずに、一旦車道に出て、大頭方面へと向かう。

後は、今日の宿「ビジネス旅館小松」に向かうのみである。時刻は既に午後4時過ぎ、宿までは2時間近く掛かるだろうか。
夕食は午後6時との事だったので、その前に何としてもお風呂に入っておきたい。

田園地帯の一直線の道を進む。
ただの農道のようなのだが、遍路石があったり、お地蔵さんがあったりするのが意外だった。

へんろ地図では突き当たりまで行って左折だが、東海図版の地図に従って、少し手前で曲がることにする。
県道に合流し、大きな中山川の橋を渡る。

国道11号線の大頭交差点までやって来た。
(61)横峰寺に向かう場合はそのまま直進だが、今回は、小松の宿から向かうので左折である。

右に少し行くとコンビニがあり、お腹がとてもすいて立ち寄りたい所だったが、宿のしゃぶしゃぶを楽しみに、我慢することにする。  


Posted by こいったん at 00:06Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)

2021年01月05日

【3巡目-604】 別格11番生木地蔵 [2019年3月18日]〈その13〉

別格11番の生木地蔵へと向かう。

別格のお寺は途中から周り始めており、生木地蔵で別格二十霊場結願、となり、四国八十八ヶ所と合わせて、ついに108ヶ所満願となる。
いよいよ、という思いである。

[10]西山興隆寺から[11]生木地蔵まで、別格霊場の割には遍路札や遍路シールもちゃんとあって、迷うことなくスムーズに歩くことが出来た。

結構車通りが多い道に出てくると、「生木前」というバス停まである。道を横断し、[11]生木地蔵に到着した。

生木地蔵(正善寺)と看板がある。正式には正善寺なのだろうか。

小ぢんまりとしており、山門も無く、あまりお寺といった感じもしないが、街中で気軽に来れそうな雰囲気でもある。

本堂横には、弘法大師が地蔵菩薩を彫ったという、クスノキの大きな枯れ木が横たわっていた。生木地蔵の名前の由来にもなっているようである。

本堂軒下には、為になる言葉などが書かれたビラが並べてあり、一通り手にする。住職さんの意向だろうか。
お寺には、珍しくもう一人、参拝客がやって来ていた。

108ヶ所満願ということで、少し休憩をしながら、一人感慨に耽る。  


Posted by こいったん at 00:05Comments(0)お遍路 第三拝(愛媛)