2012年11月09日

【170】歩き遍路21日目〈その8〉[2012年4月10日]

【170】歩き遍路21日目〈その8〉[2012年4月10日]麓の車道に降りてきたのは午後3時を過ぎていた。少々ゆっくりし過ぎたようだ。

狭い車道から旧国道らしき道に合流する所のガードレールには色々な書き込みがあり、この先の正しい方向を示してくれていた。

指示に従って道を下っていくと、真念庵の近くにたどり着いた。一巡目の時に真念庵には立ち寄っているので、今回はパスし、次の休憩場所の目標としているドライブイン水車を目指した。

ドライブイン水車に到着したが、今日は休み。ここの敷地には公衆トイレがあるのでお借りし、休ませてもらった。
ここで、川崎のOさん、そしてこれから何度も出会うことになる、愛媛のSさんが先着していた。ここのトイレは、入り口に野宿が出来そうなベンチもあり、一人の青年遍路がおり、Sさんと話していた。

何でも、このお二人もトンネルをくぐらず、旧清水往還を歩いてきたそうである。少し前を歩いていた人たちがいたとは、驚いた。
もう少し先を進んでいてもいいはずだったが、麓の車道に降りてから、先の写真のガードレールの書き込みに気付かずに、間違えて反対方向へ進んでしまった、との事だった。
今日は「民宿いさりび」に泊まるそうで、早々に出発していった。

【170】歩き遍路21日目〈その8〉[2012年4月10日]ベンチに座って休んでいると、先程の人懐っこそうな青年遍路がやって来た。
ここで野宿しようと思ったが、時間も早いのでもう少し先に進もうかと思っているそうで、この先の野宿スポットを聞かれた。時計を無くして困った、今晩は乾パンでしのぐ、など親しげに話してくる。食料をあげようかと思ったが、いいです、との事で、別にタカリなどではなかった。

別れてから気が付いたのだが、岩本寺の手前で会った東京の夫婦が話していた、富山県砺波市の人懐っこいお兄ちゃんとは、彼だったのかも知れない。短い出会いだったが、印象に残る青年だった。その後無事に遍路旅を続けていっただろうか。



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