2015年03月06日
【460】歩き遍路49日目〈その15〉[2014年2月9日]
パークゴルフ場のような場所があったが、他には何も無い、林の中の道だった。
人気の無い静かな道を歩いていると、珍しく車がやって来た。きっと、道を間違えたお遍路さんと思われるだろうなあ、と思ったら、その通り、「お遍路さん、どこに行かれますか」と声を掛けてくれた。自分より一回りほど年上の女性だった。
なぜこの道を歩いているのか説明するが、この方が後になって道を間違えかけた所を助けてくれることになる方である。
小さな峠を越えると、少し開けた場所となった。何軒かの家も見えている。道路は細い道が多く、風情があって楽しい。
少し先に県境を示す看板が見えており、徳島県美馬市となっている。ここはへんろ地図通りに左へと曲がる。
白鳥温泉まではまだ遠いから、車で送りますよ、と申し出てくれたのだが、ここでもお断りしてしまった。今日三回目の、車お接待の申し出である。
少し先でUターンして、再び追い越して行った。お辞儀をしてお見送りする。
少し進むと、「徳島県市場町」と書かれた古い標識がある、Y字型の分岐があった。右方面に行けば徳島県のようである。へんろ地図で確認すると、進むべき道は県境を越えずにギリギリ香川県に沿って続いている。左に行けば良いようだ。
正解は右であった。