2020年11月28日

【3巡目-592】 58番仙遊寺宿坊 ⑤ [2019年3月18日]〈その1〉

翌朝は、午前6時から本堂でお勤めがあった。昨日からの宿泊客と、先の住み込んでいるらしき青年が参加していた。

お寺からは、ご住職と息子さんだろうか、若いお坊さんもいらっしゃったが、我々のスリッパの脱ぎ方に注意を受ける。穏やかなご住職と比べて、きつい印象の方だった。今後どうなるのだろうか。

法話の時間には、(62)宝寿寺の話題となり、参加者が指名されたわけではないのに次々と自分の考えなどを話し出していて、驚いてしまった。

自分はあまり興味が無かったのだが、昨日の夕食でも話題が出ていたから、お遍路さんにとっては大きな関心事のようである。
ご住職は、宝寿寺の住職さんは、純粋で大変良い人、と話していた。

興味が無い、と言いながら、翌々日には1時間遅い朝8時からの納経時間のため、大きな影響を受けてしまう事になるから、因果なものである。

お勤めが1時間程あり、その後朝食となった。
おかゆが美味しくてお替りをさせてもらうが、他の方たちは食べ終わると早々に出発して行くものだから、こちらも慌てて食事を済ませる。

まずは参拝である。本堂での朝のお勤めに参加してお経を唱えたので、本堂はパスして、大師堂にてお参りし、午前7時54分に(58)仙遊寺の境内を後にした。  


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2020年11月25日

【3巡目-591】 58番仙遊寺宿坊 ④ [2019年3月17日]〈その20〉

ここ数年、同じ歩き遍路さんと夕食を共にする機会がほとんど無かったこともあり、とても楽しい時間となった。

それぞれ食事を終え、自室へと戻って行く。ご飯のお替りをしたりお酒を飲んでいたので、最後の方になってしまった。

宿坊には、大きなフローリングの広間があり、窓からの麓の街の夜景が素晴らしかった。

部屋からは、お寺の境内が見えている。夜7時頃、すでに真っ暗にも関わらず、境内の掃除をしている人影があった。先程の青年だろうか。

宿坊らしく、部屋にはTVが無かった。味気なくて、ついついワンセグを観ながら過ごしてしまった。
乾燥機は、100円で13分と短かったのだが、性能が良いようで、300円で完全に乾いていました。


仙遊寺宿坊:一泊二食 6000円  〈遍照 12畳〉
      ※洗濯機2台、100円・乾燥機2台、13分100円。自販機は境内にあり。朝6時からお勤め、その後朝食。
        テレビ無し、共同ポット、浴衣等無し。
    宿泊客:歩き遍路4人、車遍路2人×2組。  


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2020年11月22日

【3巡目-590】 58番仙遊寺宿坊 ③ [2019年3月17日]〈その19〉

隣に座っていたのは、60才くらいの男性。
今回は(36)青龍寺から、公共交通機関も利用しながら周っており、来週には用事があって帰宅するが、今週中には結願の予定、だそうである。

斜め前に座っていた埼玉県からの女性は、お遍路さんの交流会にも参加し情報収集されているそうで、今日は「ビジネスホテルつよし」から来られた、との事だった。

明日、松山空港発の最終便で帰られるそうで、どういう行程にしようか悩んでいたようだが、(59)国分寺で打ち止めにする様子だった。

今回の歩き遍路のメインイベントとして、明後日に、(61)香園寺の奥の院で滝行をするつもりでいた。

その話をしていた所、それまで優しい顔で話をされていた車遍路の方が、危険だから止めた方が良い、あなたの身を思って言っているんです、と急に豹変して真剣な顔で話をされるので、かなり驚いてしまった。

滝行をするなら、結界を張ったり、塩をまいたりしないといけない、付添人と一緒にされた方が良い、との事だった。

自分自身も、滝には浮遊霊がいるとも聞いていたので、取り憑かれないよう、般若心経を唱えながら真剣にするつもりでいたのだが、生半可な般若心経では、と言われてしまった。

そこまで大事なことだとは思っていなかったから、決行しようかどうか、迷ってしまった。  


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2020年11月19日

【3巡目-589】 58番仙遊寺宿坊 ② [2019年3月17日]〈その18〉

心配していた食事量だったが、ご飯はお替り自由でお腹いっぱいに、おかずはそんなに少ない印象はなく、ビールも注文可、で大満足でした。

向かいに座っていたのが、お風呂でも一緒だった方で、群馬から来られたそうである。
今日は途中からずっと顔を合わせていたはずなのだが、この時も気が付かなかった。

年男で72才になる、四巡目という事で、これまでは通し打ちをしていたが体力の低下もあり、今回は二国打ち、もう最後の遍路かな、との事だった。

88番大窪寺まで、全ての宿を予約済みなので、宿へと向かうのみ、だそうで、こちらの存在に気付かないのも納得である。周りを見る余裕も無く、必死に歩いているのだろう。

今日は、同じく旧北条市の太田屋さんに泊まっていたそうで、自分より遅い午前7時に出発したそうだから、ジョイフルで大休憩している間に追い抜かれたのだろう。

かかとや親指と中指の間の甲の部分が痛い、と話していた。
明日も同じ宿、「ビジネス旅館小松」に泊まるそうなので、楽しみである。

他のお遍路さんもビールを注文しており、楽しい夕食となった。  


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2020年11月16日

【3巡目-588】 58番仙遊寺宿坊 ① [2019年3月17日]〈その17〉

(58)仙遊寺の宿坊には、午後5時9分の到着、と頑張った甲斐があって、思った以上に早く入ることが出来た。
従業員らしきおばちゃんが出迎えてくれる。
厨房にビール瓶が置いてあるのが、真っ先に目に入ってしまった。聞いてみると、ビールの注文OKだそうである。

早速、お風呂へと向かう。
温泉、ということで、脱衣場には温泉分析表が掲げられていた。善通寺のような大浴場を想像していたのだが、洗い場が3つの、小さな浴室だった。それでも大きな湯船に浸かれるのは、嬉しいものである。

先客の方が一人いらっしゃる。足の指にいっぱいテーピングを巻いている。歩き遍路さんだろう。

この方が、(54)延命寺から何度も顔を合わせていた群馬の方だったのだが、この時には分からなかった。
時間が無くて、テーピングを外す間もなくお風呂に来たそうである。

入浴を終え、洗濯物を回し、夕食の時間になったので食堂へと向かった。

今日の宿泊客は8人のようで、車遍路が4人、歩き遍路が4人で、たまたま車と歩きでテーブルが分かれ、それぞれ話が盛り上がっていた。その後は双方、情報交換で話を交わすことになった。
  


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2020年11月13日

【3巡目-587】 58番仙遊寺へ [2019年3月17日]〈その16〉

暮れなずむ山道をトボトボ歩き、慰霊碑や東屋などが固まっている場所に辿り着いた。

先程追い越していった作業用の大きなトラックが止まっており、運転手の青年が、宿坊にお泊りですか、車に乗って行きますか、ここからが大変、と声を掛けてくれた。

車お接待はもう断らずにお受けすることに決めていたはずなのだが、いつもの癖で、歩いて行きます、とついつい応えてしまった。
なぜ断ってしまったのか、と未だに後悔している。

この、声を掛けてくれた青年は、お寺に出入りしている業者の方かなあ、と思っていたのだが、翌朝のお勤めにも参加されていた。同じお遍路さんで、(58)仙遊寺で修業をしているようであった。

(58)仙遊寺の山門前までやって来た。

ここから20分掛かる、と表示があったように思うが、手すりを利用しながら走って石段を上がり、5分で境内に辿り着いてしまった。まだまだ体力は残っていた。

背を向けたお大師さんが迎えてくれる。
お参りは明日にして、宿坊へと向かった。本堂に向かって、右の方に入口があった。



本日のコースタイム
北条水軍YH6:42→11:10ジョイフル今治大西店11:57→12:44(54)延命寺13:09→13:57(55)南光坊14:18→15:08(56)泰山寺15:28→16:05(57)栄福寺16:28→17:09(58)仙遊寺宿坊


歩行距離:36.1km
 歩数  :53858歩
最高気温:14.5℃
最低気温:3.7℃[今治市]  


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2020年11月10日

【3巡目-586】 57番栄福寺、58番仙遊寺へ [2019年3月17日]〈その15〉

(57)栄福寺を出発する。
いつものへんろ地図では一本道だが、東海図版の地図では、二つのルートが書かれている。

犬塚池の畔を進むのが一般的だが、違う道もあるようなので、そちらを歩いてみよう、と考えていた。が、道を発見出来なかった。

(57)栄福寺から坂道を下りて、そのまま直進すれば良かったのかも知れない。こちらの道を歩くと、「ヘンロ小屋第23号仙遊寺接待所」の前を通ることになるのだろうか。

山裾に沿って進み、分岐となり、土の農道となる。手作りの看板が案内してくれるが、色が薄くなってきている。以前はこういった、個人の方が作った遍路札がもっとあったように思うが、最近、新しく掛けられたものはほとんど見なくなってしまった。

前方にダムのようなものが見えてくると、犬塚池である。この辺りから、少しずつ上りとなってくる。

藪に覆われかかった、簡易トイレを発見した。へんろ地図のWCマークはここだろうか。緊急用である。

池の右側の林の中に、歩きの道が続いている。一旦車道を横断し、採石場の横を通り抜けると再び車道に合流、しばらくは舗装路歩きである。結構、勾配がきつい。

夕方5時過ぎだからか、参拝の車もあまり通り掛からない。遠くに、今治市街やしまなみ海道も見渡せるほど眺めの良い場所があった。  


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2020年11月07日

【3巡目-585】 57番栄福寺 [2019年3月17日]〈その14〉

(57)栄福寺に向かって、車道から山裾の小道へと入る。
ここは確か土の農道だったはずだが、白いコンクリートに変わってしまっていた。

この先の道は記憶に残っていなかったが、道しるべ通りに進み、(57)栄福寺に到着した。午後4時5分である。

山門は無く、小ぢんまりとしたお寺である。もう少し上がった場所に神社があるようなので、神仏分離とかでこうなったのだろうか。
入ってすぐに、木造で小さくきれいなトイレがあり、利用させてもらった。

本も出している若い住職さん、との事で、駐車場の字体も今時であった。

群馬の方も先に到着していたが、早々に出立していった。後で聞いた話では、(58)仙遊寺の宿坊に午後5時には到着したいと思い、急いでいたそうである。

本堂の軒下には、お寺の説明文でよく書かれている、足腰が不自由な少年が治癒しそのご利益に感謝して昭和8年に奉納された、と言う箱車が置かれていた。

静かにお経を唱えたい所だったが、本堂横の廻廊で工事をしている。工事音なら仕方ないのだが、職人さんの大声での世間話が煩くて集中出来なかった。
  


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2020年11月04日

【3巡目-584】 56番泰山寺、57番栄福寺へ [2019年3月17日]〈その13〉

(56)泰山寺から一直線に進む。
川の手前に、ヘンロ小屋、そして「四国遍路無縁墓地」、と最近建てられたような石碑があった。手を合わせる。

「渇水期に川の中を歩いた旧遍路道」、とへんろ地図に書かれている、蒼社川の所までやって来た。

今は渇水期なのか、河原に水の流れが見られない。本当に渡れるのでは、と思ったら、ずっと奥の方に水が流れており、歩いて渡れそうには無さそうな水量だった。

歩道の無い川沿いの道を進む。前方に群馬の方が歩いている姿が見えるので、何となく楽しい。

蒼社川の大橋を渡ると、小川に沿って車道と反対側に歩きの道が続いている。
そちらの道へ入るものの、早々に草に覆われて歩けそうになくなってしまい、車道へと戻る。以前は歩けたのだが。

周辺では、高速道路建設の工事が行われていた。そのためか、へんろ地図に載っている休憩所は壊されたのだろうか、見当たらなかった。

この辺りから、(57)栄福寺へは二つのルートがある。
どちらも歩いたことがあったかなあ、と記憶が曖昧である。今回はメインと思われる方の道を進むことにし、そのまま直進する。
元より、もう一つの道への道しるべは見当たらなかったから、歩くお遍路さんもほとんどいなくなっているだろう。  


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2020年11月01日

【3巡目-583】 56番泰山寺 [2019年3月17日]〈その12〉

ローソンで買い出しをし、遍路道へと戻り、(56)泰山寺へと向かう。

車道から、石垣に沿った小道へと入り、(56)泰山寺に到着となった。山門が見当たらなかったので、間違えて車用の進入口から入ってしまった。

後から到着した群馬の方だが、ペースアップしたようで、早々に出立していった。きっと、同じ(58)仙遊寺の宿坊に泊まるのだろう。

北海道の奥様もやって来て、今日は(57)栄福寺まで歩いてからバスで戻る、との事だった。丁度良い時間にバス便はあっただろうか。北海道の方とは、これでお別れとなった。

(56)泰山寺からの道は、パチンコ屋の横を通って、と、わりとはっきり記憶がある。覚えている道と忘れている道の差は何だろうか。

群馬の方が歩いている姿が射程圏内に入ってきた。前後にお遍路さんが歩いている姿を見るのは、いつ以来になるだろうか。懐かしくもあった。

歩くピッチは自分よりも早いのだが、速度は遅いようだ。こちらは写真を撮りながら歩いているので、追い付きそうで追い付けなかった。

この群馬の方、ひたすら前だけを見て歩いている印象はしていたが、後で話を聞くと、(54)延命寺からずっと顔を合わせていたのに、こちらの存在には全く気付いていなかったそうである。  


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