2011年11月28日

【84】歩き遍路 12日目〈その4〉[2011年8月14日]

国道を少し進むと、右手に(24)最御崎寺への登山道がのびている。
一周目の時は、一度行ってみたいと思っていた室戸岬に立ち寄った。とても有名な場所なので大観光地になっているのかと思っていたが、少々拍子抜けだった。
今回は、お寺へ直行する。

道はかなりの草で覆われている部分もあった。へんろ地図では、標高165m、本堂まで730mと書いてある。これくらいだったら一気に軽く登れるはずなのだが、真夏となると全く違ってくる。途中一回、息が続かずに立ったまま休んだ。道の途中には、今日泊まる予定の、遍路宿「蔵空間茶館」の看板もある。

麓の登り口からわずか17分で、(24)最御崎寺にたどり着いたが、山門前でへたり込んでしまった。

一旦、お寺のベンチで息を整えてからお参りした。
参拝後も缶の紅茶2本を飲みながら大休憩。その内、大阪のMさんがやって来た。肉刺の具合が良くないようで、テーピングを分けてあげた。(24)津照寺の門前に薬局があるそうなので、そこでテーピングを買うとの事だったが、日曜日なので営業しているかどうか、という話をしていた。
今日は歩く距離を短くし、(25)津照寺そばの「太田旅館」に泊まるそうだ。明日は「浜吉屋」に予約がとれたそうである。
明日の宿は決まっていないとの事で、自分が予約してある「浜吉屋」はどうか、という話をしていた。自分は(27)神峯寺を打ってから宿に入るつもりだが、宿までだったら25番からでもたどり着けるだろう。Mさんは、自分もそこにします、という会話を事前にしていたのである。

今日はこれでお別れとなるだろうが、明日、宿で再会出来ることになった。  


Posted by こいったん at 18:15Comments(0)お遍路 第二拝(高知)

2011年11月25日

【83】歩き遍路 12日目〈その3〉[2011年8月14日]

今日も暑い日となったが、海風が心地良い。

高岡という集落、「ロッジ室戸岬」の少し手前辺りで、大阪のMさんが道路脇から出て来て、またも再会となった。昨日以上に歩くペースが落ちている様子だ。
今朝は「ロッジおざき」を5時45分に出たそうだ。しばらく話をしながら歩いたが、(24)最御崎寺でまた会いましょう、と先に進むことにした。

間もなく、足湯への看板があったので、左側の方に入る。野根で出会ったおっちゃんが話していた足湯だ。大きな建物があり、敷地も広く、どこに足湯があるのか分からない。探し回る元気もなかったので、パスして国道に戻った。

右手の山裾に「室戸青年大師像」が見えている。この像を見ると、いよいよ室戸岬に近付いて来たなぁ、という気持ちになる。
大師像側には、いくつかのプレハブの店があり、拝観料はかかるが中に入ることも出来るようだったが、この時間、周囲に人影はなかった。

もう少し進むと、弘法大師空海が修行したとされる「御蔵洞」である。ここは狭い駐車場に車が多く、結構賑わっている。写真は、洞の奥から撮ったものである。空と海、そして現代らしく車も見えている。
洞の入口辺りの岩で腰かけていたら、大阪ナンバーの方が労いの言葉を掛けてくれた。関西の人は気軽に声を掛けてくれるのでうれしい。
次々と人がやって来るので、場所を変え、古い建物の納経所と小さな売店、ベンチがあったのでここで軽く休憩とした。  


Posted by こいったん at 23:34Comments(0)お遍路 第二拝(高知)

2011年11月23日

【82】歩き遍路 12日目〈その2〉[2011年8月14日]

「ロッジおざき」を出発して既に1時間以上経っている。休憩場所を探しているが、なかなか見つからないので、椎名のバス停付近の路肩が広くなっている部分に座り込んで休憩とした。後ろには、古いお遍路さん用?の休憩所もあったが、今は使われていない感じである。

休憩中、室戸岬方面に向かうバスが通過していったが、「ロッジおざき」で同宿したおとなしそうな青年の姿が見えた。

朝方は涼しかったのだが、時間が経つにつれ、徐々に暑くなってきた。
前方には、大阪のMさんや福岡のI君がそう遠くない場所を歩いているだろう、と思うと元気が出てくる。もし一人っきりだったら、退屈しているだろう。

場所ははっきりと分からないが、おそらく三津という集落の国道沿いに、へんろ小屋があったので本日二回目の休憩とした。
ここは、甲浦にあったへんろ小屋と同じ建設会社が設置しているもので、ここも、会社のトイレを使えるようになっていた。

壁には「お遍路落書板」というものがあり、黒板に自由に書き込みが出来るようになっている。それを、数か月おきに写真に撮って、写真左側の木のケースの中に保存してある。
これは、何か書き込みしておかなければ‥‥3周目、周る時の楽しみにしておこう。

ここに、昨日の野宿の青年らしき書き込みがあった。昨夜9時、ここに到着して、泊まらせてもらった、と書いてある。彼しかいないだろう(後で会った時に聞いたら、その通りだった)。福岡県からきたI君という名前であることが、ここで分かった。昨日、ここまで歩いたとは凄いなぁ。

ゆっくりと休憩させてもらい、室戸岬へと出発した。  


Posted by こいったん at 19:57Comments(0)お遍路 第二拝(高知)

2011年11月21日

寝台特急「日本海」 廃止?

みなさん、こんばんは。
お遍路ネタでは無いのですが、何気なくテレビのサンデーモーニングを見ていたら、衝撃のニュースが!

大阪と青森を結ぶ、寝台特急「日本海」が来春廃止される予定だそうです。

この列車は、北海道へ渡る時に何度か利用させてもらいました。北陸地方からは、利用価値の高い列車です。
東北地方への移動にも使えそうだったのですが、如何せん、繁忙期にはいつも満員なこと、割引切符などが全く無く、正規料金で乗らなければならないので、値段が高すぎなこともあって、気楽に乗車することが出来ませんでした。

今回の発表に、強いショックを受けています。地元新聞の予約状況のコーナーを見ていると、結構満席の日があるようだったのですが‥
夜行列車一本走らせ、たとえそれなりの乗客がいたとしても、大きな利益が出るわけではなく、効率が悪いということなのかなぁ、と考えています。

写真は、10年近く前に利用した時に撮影したものです。

「日本列島外周歩き旅」が山形県酒田市まで進んでいますので、次回はこの列車を使って行くことも考えてみたいと思います。

この「日本海」に乗って、東北地方から関西方面へ出稼ぎに行った人もたくさんいたことでしょう。
また一つ、昭和が消えてしまうようで悲しいです。。。  


Posted by こいったん at 00:44Comments(0)その他

2011年11月20日

【81】歩き遍路 12日目〈その1〉[2011年8月14日]

朝食は6時半・7時・7時半の中からお選び下さい、との事で、もちろん6時半にお願いした。昨日のおとなしそうな青年と二人である。大阪のMさんは、朝早くに出発して行った。

食事を終えた青年が、大きな荷物を担いで下に降りてきた。白衣を着ている。彼もお遍路さんのようだ。
話を聞くと、公共交通機関も使いながら周っているそうだ。今日も、しばらく歩いてからバスに乗る予定らしい。

朝7時に宿を出発した。前回宿泊した時は、女将さんからの手紙が入ったおにぎりをお接待で頂いたのだが、今回は無かった。青年も後に続いて出発した。
青年はゆっくりと歩いているようで、少しずつ遠ざかってゆき、途中から姿が見えなくなった。

夫婦岩の側を通りかかるが工事をしており、中に入ることが出来ないようになっていた。昨日の野宿の青年に、ここで野宿出来るのではないか、と話したのだが、無理そうである。

今日も、一度歩いたことがある旧道はパスして、国道をひたすら歩くことにしている。
椎名の集落の旧道への分岐地点に、「民宿椎名」があった。へんろ地図には掲載されていないが、歩いている途中に看板があったので、存在は知っていた。

掲載されていない、と言えば、今日泊まる予定の「蔵空間茶館」もへんろ地図には載っていない。「金剛頂寺の宿坊」に泊まろうと考えていたが、お盆の行事で営業していない、との事で、この宿を紹介されたのである。どんな宿なのだろうか。

今日は、今回の旅3日目である。昨日・一昨日と宿に泊まって、まだ今日と明日も泊まることが出来る。いつも一泊二日など短い期間ばかりの旅なので、たった4泊とはいえ、まだまだ遍路旅は続くのかと思うと、とてもうれしくなってくる。
一か月以上の旅が続く通し打ちをいつかはやってみたい、とつくづく思う。  


Posted by こいったん at 01:00Comments(0)お遍路 第二拝(高知)

2011年11月17日

【80】歩き遍路 11日目〈10〉[2011年8月13日]

宿内に入ると、愛想の良いお兄さんが対応してくれた。この方がロッジおざきの娘さんのお婿さんだろうか。
建物内は、テーブルが以前と違うような気がしたが、他は6年前と変わっていない。新たに(多分)パンやコロッケを売っている一角が設けられていた。
娘さんも、変わらずおっとりとして親切である。赤ちゃんを抱いた女将さんの姿もあった。
写真の螺旋階段も以前のままだ。二階には、綺麗なトイレと洗面所が出来ていた。
部屋の窓からは、土佐の海を眺めることが出来る。

風呂に入り、夕食となる。娘さんに、大阪のMさんのことを尋ねると、今はお風呂に入っている、かなり疲れた様子との事だった。自分より30分弱遅れて到着したようだ。

夕食の席に着いたのは、サーファーらしき青年2名、向かい側にサーファーにも、お遍路さんにも見えない、おとなしそうな青年が食事をしている。
ご飯が美味しく、3杯頂いた。おかずも少々足りなかったので、売っていたコロッケを食べた。
今日一日、元気に歩く事が出来、食欲も旺盛である事が、素直にうれしい。

食事中、Mさんが風呂から上がり、食堂を通りかかった。足の裏を見せてもらうと、巨大な肉刺が出来ており、ビックリした。この足でよく歩いてきたものだ。
他に食事をしていた人たちが引き上げ、Mさんがやって来た。Mさんは、年下の自分のアドバイスを素直に聞いてくれる方なので、こちらも話をしやすい。

ロッジおざきの部屋には、旅ノートが置かれ、自由に書き込みが出来るようになっている。6年前の自分の文章は発見出来なかったが、同宿した方の言葉が残されていた。懐かしいなぁ。当時64才となっているから、現在は70才ということになる。お元気にしていらっしゃるだろうか。


 ロッジおざき:一泊二食 6500円(お盆料金) ※洗濯機100円、乾燥機30分100円。部屋にぬるめのお茶あり。宿外に自販機有。浴衣・歯ブラシ有り
 宿泊客:歩き遍路2名・公共交通機関併用1名・サーファー2名・家族連れ1組(満室)  


Posted by こいったん at 20:00Comments(0)お遍路 第二拝(高知)

2011年11月15日

【79】歩き遍路 11日目〈その9〉[2011年8月13日]

佐喜浜川でゆっくりと過ごしながら、後を歩いているはずの大阪のMさんを待つが、なかなかやって来ない。後で聞いた話では、熱中症のせいか、フラフラしてきたそうで、自販機のある入木の集落のバス停で、素っ裸で横になっていたそうだ。

佐喜浜の集落内を歩く。家が立ち並び、わりと大きな集落である。へんろ地図にも載っているみかど食堂の方が、労いの声を掛けてくれた。昼間に通りかかっていれば、立ち寄るのになぁ。

集落を抜け、地図では「旧道」と書かれた道を歩く。
この辺り、車一台が通れるほどの狭い道なのだが、道にポイ捨てされたゴミがとても目立つ。ゴミを捨てるのはもちろん良くない事だが、掃除する人がいないのだろうか、かえって不思議である。

国道に合流する。今日の宿までは、あと少しだが、この頃から、ドッと疲れが出てきた。

遠くから、キャンディーズの歌など、懐かしい唄が聞こえてくる。尾崎集落のお盆の集まりのようだ。

6年前にも泊まった「ロッジおざき」がようやく見えてきた。
建物の前面は改装して、ロッジ風になっているが、横から見ると以前のままである。


本日のコースタイム
みなみ旅館6:30→10:32明徳寺(東洋大師)11:16→13:58室戸市町境→17:15ロッジおざき

歩行距離:33.0km
 歩数 :46654歩
最高気温:32.8℃
最低気温:24.4℃[海陽町]  


Posted by こいったん at 20:20Comments(0)お遍路 第二拝(高知)

2011年11月13日

【78】歩き遍路 11日目〈その8〉[2011年8月13日]

人家も自動販売機も無い区間を抜け、「佛海庵」のある入木の集落に入る。
集落はあるが、自販機はないはずである。前回は集落の中を抜ける旧道を歩いたので、今回は国道をそのまま直進する。

ガソリンスタンドがあり、その向かい側に、何とCoca-Colaの自動販売機が! ここに自販機があったとは知らなかった。地図で見ると、自販機が無いのは、丁度10㎞くらいである。

一周目の時にようやく見つけた自販機のある場所を次の休憩場所にするつもりだったので、ここはパスして先に進んだ。国道沿いの少し高台で、周囲には何もなく、空き地に自販機が設置されていたはずである。廃屋があったかなぁ。大きな石が置いてあり、そこに座って休んでいた。
その場所を探しながら歩くが、なかなか見つからない。一ヶ所、それらしき場所があったが、入口を大きなコンテナに塞がれて、入れないようになっていた。そこだったのかも知れない。

結局見つからないまま、国道から離れて佐喜浜の集落内に入っていく分岐に来てしまった。

佐喜浜川を渡っていると、川で遊んでいる家族連れの姿が見える。水はきれいで、透き通っている。川まで、そう距離は無い。すぐに降りることが出来そうだ。丁度、休憩場所を探していた所である。自分も少し遊んでいくことにした。

ドラマ「ウォーカーズ」で歩き遍路中に川遊びをしているシーンがある。せっかく夏の遍路をしているのだから、いつか川遊びをしたいと思っていた。そう思っていても、なかなかいい場所が見つからないものである。また、歩きなので時間的な制約もある。

橋を渡った所にあるスーパーの自販機でコーラを買い、川へと降りた。
突然現れたお遍路さんに、家族連れの方は驚いただろうが、コンクリートの部分に腰かけて、脚を水に浸した。冷たくてとても気持ち良い。
真夏の歩き遍路中の川遊び、という一つの目標を達成することが出来た。  


Posted by こいったん at 16:22Comments(0)お遍路 第二拝(高知)

2011年11月11日

【77】歩き遍路 11日目〈その7〉[2011年8月13日]

この自販機も民家もない区間の中間辺りにある、お堂と古い木のベンチのある場所は「法海上人堂」と呼ばれているそうだ。その「法海上人堂」が前方に見えてきた所で、道端に大阪のMさんが休んでいた。日陰になっていて涼しそうな場所である。
一緒に「法海上人堂」に向かうが、水はすっかり枯れ果てており、もう何年も水が出ていない雰囲気だった。ベンチもかなり古くなっており、座れそうもなかった。少し上の方にある建物を見てから、出発することにした。

右手の道路と山の間の猫の額ほどの場所に、田んぼがある。6年前と変わらない風景だ。確か、この場所が室戸市に入る場所だったかと思う。

ここまで、カンカン照りの暑い日となっているが、順調に進んでいる。気温が30℃くらいと、耐えられないほどの暑さではない事と、海からの風が絶えず吹いていて心地よいからだろうか。

町境から30分ほどで、植栽があって分かりにくいが、公衆電話と屋根付きの休憩所があった。一巡目の時、ここの電話で宿の予約電話をしたような気がする(記憶が曖昧である)。携帯電話を持っていなかった頃の話だ。
ベンチは大きな真四角となっており、荷物などを置くのにとても便利である。ここで大休憩をすることにした。

大分遅れて休憩所に到着したMさんは、脚がかなり傷む様子である。大丈夫だろうか。このまま同じペースで歩き、同行出来たらいいのだが‥。  
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Posted by こいったん at 20:11Comments(0)お遍路 第二拝(高知)

2011年11月09日

【76】歩き遍路 11日目〈その6〉[2011年8月13日]

どこでもいいので、日陰の場所があれば休もうと歩き続けるが、一向に見つからない。海岸に降りる階段があったので、その陰で、と思ったが、影の部分が少ないのでゆっくり出来そうもない。
振り返ると、ずっと後ろを歩いていたMさんの姿が見えない。後で聞いた話によると、自分が休もうとしていた、その階段の陰の所で休憩を取ったそうである。

さらに進むが、休めそうな場所は見つからない。その内、進行方向右手に、木に覆われて歩道の部分が日陰になっている場所があった。苔むしていたのだが、もうここしか無い、と次々に車が通って目立つ場所ではあったが、休憩することにした。

「みなみ旅館」で頂いたおにぎりを食べ、缶コーヒーを飲んで、ゆっくり過ごす。通り過ぎる車も、全然気にならなくなっていた。

その内、「東洋大師」にいる時に見かけた、福岡のI君がやって来た。何時の間に追い抜いたのだろうか。先程、自転車の人たちがいた休憩所で一緒に休んでいたそうである。野宿をしながら周っているそうで、この先の野宿スポットを聞かれたので、夫婦岩の辺りで野宿したとよく聞くよ、と話をした(翌日、夫婦岩を通りかかると、工事をしており、入れないようになっていた)。

←高知まで109㎞・室戸岬まで26㎞

少し置いて、大阪のMさんもやって来た。福岡のI君を目標にしてもう少し歩きます、と先に進んで行った。

次の休憩地の目標としている、この自販機も民家もない区間の中間辺りにある、お堂と古い木のベンチ、そして水が湧きだしているはずの(と思ったら枯れ果てていた)場所を目指して、歩き始めた。
1㎞おきに路面に描かれている、徳島からの距離数が力になる。  
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2011年11月07日

【75】歩き遍路 11日目〈その5〉[2011年8月13日]

ここからは、右側に急な山の斜面、左側に切り立った海岸線と青い海、その間を国道55号線の熱いアスファルトの道が延々と約10㎞、続くことになる。

前方には岬がいくつか重なって見える。何個クリアすれば室戸岬なのだろうか。
主に山側に歩道があったのだが、気持ちの良い海側をずっと歩いた。

道路に99を横にした文字が大きく書かれていた。一体何のマークだろうと思っていたが、先に進むにつれて分かって来た。どうやら、徳島県庁からのキロ数のようである。ここが99㎞地点という事だ。路肩から道路を見ると分かるようになっている。車からだったら、数字が横向きになっているので、何か分からないかも知れない。このキロ数は、この先数十キロにわたってかかれており、とても参考になった。

お盆なので、結構車が走っている。道路の左側を歩いていたので、後から迫って来る車が少々怖いはずなのだが、あまり気にならなかったのは、青い海と空を眺めながら、気持ち良く歩く事が出来たからだろうか。

野根の集落の外れで、ゆっくりペースの大阪のMさんと別れ、先に進んだのだが、少しずつ差は開いているものの、100mほど後をずっとついて来ている。かなり頑張っている様子だ。

休憩所が一ヶ所あったはずなので、そこを目指して歩く。天気は快晴。真夏の太陽が照りつけているが、意外と海風が心地よく、汗はかくものの、ダラダラと滴り落ちる程ではなく、喉の渇きも適度に、といった感じだ。それでも気合いを入れて歩かないと、前に進むことは出来ない。

この辺り、ゴロゴロ浜と呼ばれているようだが、確かに海岸の石が波によってゴロゴロと音を立てて転がっている音が聞こえてくる。

ようやく目的の休憩所にたどり着いたが、自転車に乗った先客の人たちが休んでおり、「こんにちは~」と元気にあいさつしてくれるも、座る場所が無さそうである。他にベンチがあったのだが、草に覆われている。迷ったが、ここでの休憩は諦め、先に進むことにした。  


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2011年11月05日

【74】歩き遍路 11日目〈その4〉[2011年8月13日]

しばらくは大阪のMさんと共に、野根の町を歩く。

これから控えている10㎞くらい自動販売機も何も無い区間に備えて、へんろ地図にも載っている「野根スーパー」を目指した。
一巡目の記憶では、他に買い出しできるお店は遍路道沿いに無かったはずだ。通りを歩きながら右側を注意深く見ていると、少し入った所に目的のスーパーを発見した。小さなスーパーだったが、店内は結構、人で賑わっていた。
1.5ℓのポカリスエットや缶コーヒーを購入した。常に持ち歩いている2.0ℓのお茶と合わせて、これだけあればたぶん大丈夫だろう。

再び遍路道に戻り、集落内の道を歩く。年季の入った建物があったりと、街並みを眺めながら歩くと楽しい町である。
家先に簡易な屋根を付け、そこにパチンコの台やら色々なガラクタを置いた、変わった家があった。ソファも置いてあり、ここでのんびりと時間を過ごしているのだろうか。
中の様子を眺めながら通過すると、ここの住人らしきおっちゃんが道に出てきて、色々と情報を教えてくれた。
もう少し先の室戸は「飛んで、飛んで~♪」の歌で有名な「円広志」の出身地だそうだ。そう言われれば、聞いた覚えがある。また、岬の手前には無料の足湯があることも教えてくれた。

集落を抜け、古いコンクリートの橋を渡ると、いよいよ民家も自販機も何も無い区間に突入である、はずだったが、国道に合流してすぐの所に、草に埋もれかけているがわりと新しい、Coca-Colaの自動販売機が1機、置かれていた。以前からあったか分からないが、ここが最後の自販機となるようだ。
  


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2011年11月03日

【73】歩き遍路 11日目〈その3〉[2011年8月13日]

しばらくは大阪のMさんと一緒に歩いたが、脚を痛めたとの事でかなりゆっくりペースだったので、先に進むことにした。
野根からは国道を外れて集落の中の道を歩き、「明徳寺(東洋大師)」に着いた。ここは、ゴールデンウィークの遍路の時、最終目的地に予定していた場所である。今回、ようやく訪れることが出来た。カラフルな旗がたくさん立っていた。

人気のない夏の静かなお寺で般若心経を唱えてから、ゆっくりと休憩した。ご自由に御飲み下さい、と美味しい冷茶まで用意してあった。少し高台になっているので、街を眺めながらのんびりした。

しばらくすると、大阪のMさんがやって来た。とっくに先に進んでいると思ったが、野根の町の入口で休憩していたので、遅くなってしまったそうである。ここでも色々と話をさせてもらう。3年ぶりの遍路との事だった。普段歩いたりすることはあまり無いそうなので、いきなりの真夏の遍路はかなりキツイことだろう。
また、これから歩く事になる、10㎞ほど自販機の無い区間のことを心配していた。いざとなったらバスに乗る、など対策はあることをお話した。

話をしていると、眼下に一人の歩き遍路さんを見かけた。20代の若者、といった感じである。後で分かったのだが、福岡県から来たI君という。手をあげて挨拶を交わした。東洋大師には寄らず、そのまま通過していった。この福岡のI君とも、この先何度か顔を合わせることになる。

その内、住職さんらしき方がどこからか帰って来られた。かなり貫録のある方で、織田無道系に見えた。
45分ほどたっぷりと休憩し、「東洋大師」を後にした。
  


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2011年11月01日

【72】歩き遍路 11日目〈その2〉[2011年8月13日]

一巡目の時は、地図のへんろ道を忠実に歩いたので、今回は国道をそのまま歩くことにした。
宍喰市街をパスし、水床トンネルを抜けると、いよいよ高知県となった。ここの写真を記念撮影しているお遍路さんはたくさんいらっしゃるのではないだろうか。

すぐに甲浦市街への分岐となるが、国道を直進する。人気のない高台の道を歩く。時折、下方に甲浦の港町を望むことが出来る。
右手に地図には載っていない遍路小屋があったので、休ませてもらうことにした。建設会社が設置している休憩所で、自販機も設置されている。トイレは会社のものを使えるようになっていた。

道は海岸に沿って進むようになる。この辺りは白浜海岸と呼ばれている。再び軽く上りとなり、小さな峠を越えると、生見である。ここには東洋町の役場もあり、室戸行きの高速バスにも生見の表示が出ている町であるが、それ程大きな街という感じがしない。予想では、甲浦と野根が合併して東洋町となり、その中間の生見に役場が出来たのではないだろうか。

海水浴客などで賑わっており、ここで少し休憩を、と思っていると突然、前方に歩きのお遍路さんが現れた。今回の旅で、初めて見かけた歩き遍路さんである。これは話し掛けないと…ということで、そのまま歩き続きた。その方はゆっくりペースなので、すぐに追い付いた。

大阪の和泉市から来られたMさんという40代後半の方だった。真夏に出会うお遍路さんは、結構素っ気ない感じの人が多いのだが、わりとよく話される方だった。「みなみ旅館」に泊まっていたのは、やはりこのMさんだった。室戸行きのバスの中から見かけたお遍路さんもこの方だった。
  
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Posted by こいったん at 19:38Comments(0)お遍路 第二拝(高知)