2013年09月30日

【295】歩き遍路34日目〈その8〉[2012年4月24日]

これまで何度も歩いたり横断したりした、国道196号線に再び合流、昼12時過ぎに「道の駅今治湯ノ浦温泉」に到着した。

中には小さな食堂があり、千葉の方と共に昼食とした。海道ラーメン(580円)とライス(150円)を注文する。

食後にはソフトクリーム(300円)を食べ、ゆっくりと過ごした。
そのまま196号線を進み(61)香園寺を目指す千葉の方とは、一旦お別れである。明日、(60)横峰寺への道での再会を願って、出発して行った。

道の駅で1時間ほど休んでから、こちらも出発とした。ほどなく国道を離れ、JRの線路をくぐると、道路工事をしていた。決まりなのだろう、工事区間の通過に付き添いの人が共に歩くことになった。

少し前を歩いているだろう、沖縄のOさんが来なかったか尋ねてみたが、12時から13時まで昼休みで付き添いはしていなかったそうで、分からなかった。
現在、ちょうど13時過ぎで、付き添いを再開したばかりのようだった。

高速道路の下をくぐり、しばらくはその脇を歩く。人や車の気配は全く無い。県道に合流し、薄暗い道を進むと、今治市から西条市となった。

3年前に歩いた一巡目の時に、この辺りで崖から落ちてケガをしたのだろう、動けなくなったかわいい動物がいたのを思い出す。左の写真はその時のものである。

車で通りかかった人たちとしばらく様子を見ていたが、何とか山へ戻ることが出来たので一安心だった。  


Posted by こいったん at 19:38Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年09月27日

【294】歩き遍路34日目〈その7〉[2012年4月24日]

(57)栄福寺から何度か顔を合わせていた方に追い付き、話をしながら歩いた。

70才前後であろうか、千葉県の成田空港の辺りから来られたそうである。
昨日は今治市内のホテルに泊まり、今日から歩き始め、お遍路さんがよく泊まる民宿や旅館にはあまり泊まらず、ホテルを利用することが多い、との事だった。

共感したのは、午後早々に宿に入るのが一般の歩き遍路なのだが、この方は日暮れまでに宿に着けばいい、という考えをしていたことである。
自分も、民宿や旅館に泊まった時には、宿の方のことを考えて17時くらいまでには宿に入るようにしているが、本当は遅くまで歩いていたいので、ホテルに泊まる時には、日暮れまで時間を気にしないで歩いている。

今日は(60)横峰寺の麓までではなく、これから(61)香園寺に向かい、(64)前神寺まで歩き、JRで戻り壬生川で泊まろうかな、との事、(60)横峰寺は明日、打つそうである。

この辺り、札所の順番通りではなく、(59)国分寺から(61)~(63)吉祥寺を打ってから小松の宿に泊まり、翌日宿に荷物を預けて、(61)横峰寺を往復する方法もある。

千葉の方と歩いていると、側に車が止まり、しまなみ海道へはどうやって行けばいいのか聞かれてしまった。こちらは歩いて周っているからその辺りのことは分からず、お答え出来なかった。  


Posted by こいったん at 21:15Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年09月24日

【293】歩き遍路34日目〈その6〉[2012年4月24日]

拡張工事中の車道を進み、(59)国分寺に到着した。

門前には、お遍路さんへのお接待でよく話に聞く、タオル屋さんがある。今治市は日本一のタオルの生産地、との事である。

「握手修行大師像」があり、お大師様と握手が出来るお寺があったはずだが、ここだったか、と思い出した。
願い事は一つにして下さい、の看板もあったはずだが、今回は見当たらなかった。刺々しい感じもあったので、撤去したのかも知れない。

(59)国分寺を出発する。道端の田んぼにはレンゲ草が咲き誇っていた。

寺前の道を普通に進んだのだが、後で東海図版の地図を見てみると、違う道が遍路道に指定されていた。おそらくこちらが昔からの道だろう、次回はそちらを歩いてみたい。

前方には、(57)栄福寺で見掛けてから前後して歩いている方の姿が見える。自分の歩くペースはゆっくりなのだが、少しずつ距離が縮まってきた。
桜井の集落が近付いてきた頃に追い付き、しばらく同行することになった。  


Posted by こいったん at 20:41Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年09月21日

【292】歩き遍路34日目〈その5〉[2012年4月24日]

(58)仙遊寺にて、参拝・納経を終え、石造のベンチで一休みする。

到着した時には何組かの参拝客がいたが、ふと気が付くと、(57)栄福寺で見かけた方と二人っきりになっていた。すぐ側で休まれていたので、「誰もいないですねー」と声を掛け合った。前に来た時にはもう少しいたけど‥との事。何周かされているようである。

(58)仙遊寺を出発、先程の長い石段を下る。車道に合流ししばらくで、道しるべに従い、山道へと入って行く。

「五郎兵衛坂」と呼ばれる急坂を下り、里へと降りてきた。田んぼが広がる中に、集落が点在する、郊外の風景である。

道端のミラーに自分の姿を写して記念撮影をしながら、のんびりと歩く。時間はあるにもかかわらず、人に写真を撮ってもらうのは結構面倒なので、手っ取り早く鏡越しの撮影で済ませてしまう。

大きな道路、国道196号線を横断する。一巡目の時に立ち寄ったラーメン屋が見えるが、昼食にはまだ早いので先に進む。個人病院の所で、通院客だろうか、声を掛けてもらった。

突き当りを右折し、JR予讃線の踏切を渡り、結構車通りがある狭い道を(59)国分寺に向かって進んで行く。  


Posted by こいったん at 22:35Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年09月18日

【291】歩き遍路34日目〈その4〉[2012年4月24日]

(57)栄福寺を出ると、再び山裾ののどかな未舗装の農道となる。

犬塚池の辺りから、少しずつ高度を上げていく。熊笹に覆われた道を通り、車道を横断し、採石場のような場所の脇を歩き、再び車道に出てそのまま道なりに進む。遠くまで道路が見え、ちょっと雄大な感じもする。

前後に、沖縄のOさんや栄福寺で見かけた方も歩いている。目に見える位置に知った顔の歩き遍路さんの姿があると、楽しい気分になる。こういった状況が一番気に入っているかも知れない。

車道を登り切ると、(58)仙遊寺の山門が見えてきた。もうお寺はすぐそこかと思ってしまうが、ここからさらに長い階段を上らなければならない。

長い階段の手すりには、「寄進・大王製紙株式会社 社長 井川‥‥」の文字が書かれた札が何枚も貼られている。例の話題になった方の、お父様かお爺さまだろうか。
それにしても、ウン億円も遊んで使えるとは‥‥すごいニュースでした。

初めて来た人にとっては、山門の後のこの階段には滅入ってしまうだろうが、二度目ということもあり分かっていたので、割り切って階段を上る。

石段を登り切ると、(58)仙遊寺に到着した。こじんまりとした境内である。
今回知り合った方たちは、ここの宿坊を目指した人が多かった。温泉と精進料理で有名である。  


Posted by こいったん at 21:02Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年09月15日

【290】歩き遍路34日目〈その3〉[2012年4月24日]

へんろ地図では、橋を渡り、もう一つ小さい橋を渡って右折となるが、遍路シールは小さい橋を渡らずに右折となっていたので、その通りに進む。
こちら側の道は車も通らないので、短い距離ではあったが、のんびりと歩けた。

小さい川向こうの遍路道に戻り、普通の住宅の手前に遍路石や道しるべがまとまっている所で左に曲がると、山裾の用水に沿って土の道が伸びている。

集落に入り少し上ると、(57)栄福寺に到着した。バイクで来られた方もいる。
静かなお寺で参拝していると、沖縄のOさんもやって来た。

本堂横には、昭和8年に奉納されたという、古い箱車があるそうだが、気が付かなかった。足の不自由な15歳の少年が、犬に引かせて巡礼した箱車だそうである。

前回来た時とは雰囲気が変わった感じがしたが、納経所とトイレが新しくなったのではないだろうか。

納経所には、ここの住職が書いた本が売られていた。自分よりも年下の若い住職さんだった。きっとヤル気のある方なのだろう。

ここで、初めて見掛ける、70才前後くらいの歩きの方がいた。前のお寺では会わなかったが、今治市内に泊まったのだろうか。この方とは、この後少しだが、同行することになる。  


Posted by こいったん at 21:25Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年09月12日

【289】歩き遍路34日目〈その2〉[2012年4月24日]

(56)泰山寺を出ると、遍路道は道しるべにも書いてある通り、あぜ道となるはずだったが、立派な舗装道路に変わってしまっていた。

以前トピックスに掲載しましたので、こちらもどうぞ。
http://masaushi3975.kitemi.net/e53424.html

改めて見比べてみると、その変わり様に驚いてしまう。
余所者なので何も言えないのだが、味がありいいアクセントにもなりうる道が消えてしまって残念である。

建物の隙間を抜けるような道も通りながら、真っ直ぐに進み、川に突き当たる場所に、新しいヘンロ小屋「第41号今治・日高」が出来ていた。
日高、というのはこの辺りの地区の名前のようだ。

地元の方だろうか、ちょうど何か整備をしてくれている様子だった。
せっかくの休憩場所ではあったが、先程(56)泰山寺で休んだばかりなので、ここは通過する。

土手を上ると、へんろ地図でいう、〝渇水期に川の中を歩いた旧へんろ道〟と書いてある場所である。河川敷の草むらが広く、とても渡れそうにない。川沿いの堤防道路を歩き、現代の橋を渡った。  
タグ :歩き遍路


Posted by こいったん at 21:03Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年09月09日

【288】歩き遍路34日目〈その1〉[2012年4月24日]

早朝4時頃、廊下で沖縄のOさんと会った。Oさんも朝食なしで出発だが、5時半には宿を出る、との事だった。

部屋に戻ってふと気付いたのだが、そんなに早く出発しても、(56)泰山寺で納経所が開くのを待たなければならなくなるのではないだろうか。

朝5時50分頃に「笑福旅館」を出発した。5時台に宿を出るのはおそらく初めてだろう。

静かに出立するつもりだったが、女将さんが出て来てくれ、この先の道案内、そしてミルクティーを渡してくれた。
この時期は日も長いので、この時間でも既に明るくなっていた。

前回とは違うルート、ということで、宿前の道路をそのまま進んでみた。へんろ地図の赤い線の一本北側の道である。遍路道には指定されていないが、この辺り独自の、表札のような遍路札が誘導してくれた。

6時半前には、(56)泰山寺に到着した。昨日、既に参拝して納経もしていたのだが、ここで一休みして少し腹ごしらえしよう、と立ち寄ることにした。

沖縄のOさんが、納経所前のベンチにいた。朝食のパンを食べながら、少し雑談をする。やはり、納経時間のことを考えずに出発してしまったそうである。あと30分は待たなくてはならない。もう一組、納経待ちの方たちがいた。

昨日同宿した、もう一人のお遍路さんの話になり、あの人も色々言いたいことあるんやろうね、と話された。何と優しい気持ちを持たれているのだろう。自分は単にうんざりしていただけだった。

7時10分前には納経所が開き、納経してもらえたので、Oさんとは同じような時間に(56)泰山寺を出発した。  


Posted by こいったん at 20:15Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年09月06日

【287】歩き遍路33日目〈その8〉[2012年4月23日]

納経所を出て、一休みしてから出発する。先程の納経所の方が、大きな声で名前を呼んで、宿への道を案内してくれた。
ここからも近道をせず、山門をくぐってから、今日の宿「笑福旅館」へと向かった。

老夫婦がやっているようだ。かなり古い建物で年季が入っているが、掃除等はきちんとしている印象である。トイレ・洗面所は少々使いにくい。

入浴後、食事場所へ行くと、沖縄のOさん、そして初めて見掛ける方が食事をしていた。この方、逆打ちのようだが、ほとんど野宿でたまに宿に泊まるそうである。

話をしていると、いつの間にか政治の話になってしまう。Oさんが何とか話題を変えようとしてくれるが、いつの間にか話は戻ってしまい、さらにエスカレートしていく。
申し訳無いが、早々に退散させてもらった。

この事で、宿での居心地が悪くなり、翌日は朝食無しとしてもらった。早くここから出て行きたい気持ちになってしまった。


本日のコースタイム
太田屋ビジネス旅館6:28→星の浦海浜公園11:46→ジョイフル今治大西店12:51→13:42(54)延命寺14:30→15:13(56)泰山寺15:40→16:28(55)南光坊16:53→16:59笑福旅館


笑福旅館:一泊夕食 5500円
      ※洗濯代?円。自販機は少々遠い。浴衣・茶あり。
        宿泊客:歩き遍路3人、一般客2人?


歩行距離:29.5km
 歩数  :40217歩
最高気温:24.6℃
最低気温:11.5℃[今治市]  


Posted by こいったん at 22:12Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2013年09月03日

【286】歩き遍路33日目〈その7〉[2012年4月23日]

(56)泰山寺に到着すると、岐阜の夫婦が納経をしていた。
今朝、旧菊間町のコンビニでお見掛けして以来であるが、向こうは(55)南光坊も打っているはずだから、随分と差をつけられてしまったものである。今日は(58)仙遊寺の宿坊に泊まるのだろう。

参拝し、納経所で順番を待っていると、中年女性の二人連れの歩き遍路さんに話しかけられた。これから仙遊寺まで行くんですよね、という感じだったので、今治市内に戻ります、とお応えした。
このお二人、(45)岩屋寺で見掛けたような気がする。歩いているとは思わなかった。公共交通機関なども利用しながら周っているのではないだろうか。

(56)泰山寺を出発し、逆打ちする形で(55)南光坊に向かった。
今治市内に近付いて来た所で左折し、通常の順打ちの遍路道に戻った。サークルKがあり、ソフトクリームを買い、一休みした。

遍路道からは(55)南光坊の境内に直接入ることが出来るのだが、ここは大回りして、国道沿いにある山門をくぐって参拝した。
時間は既に午後5時近くであることから、広い境内は静まり返っていた。

普通の建物の中にある納経所に行くと、気さくで話し好きなおじさんであり、今日最後の納経する客だろう、とゆっくり対応してくれた。
納経帳に名前が書いてないことに気付くと、別紙に名前を書いて挟んでくれた。石川県からなので、加賀國、そして一期一會とも書いてくれた。
他のお遍路さんにもこうやって名前を書いてあげているようで、納経帳を見て、自分が書いた名前が残っていないかを確認することも楽しみにしているようだった。  


Posted by こいったん at 21:10Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)