2015年08月30日

【3巡目-15】 1番霊山寺から5番地蔵寺、別格1番大山寺 〈その14〉[2015年1月10日]

(5)地蔵寺の門前でも、取れたて野菜など、地元の名産品を直売していた。団体客が購入していくのだろうか。

石畳の参道を進むと、「民宿森本屋」がある。
中の様子は分からないが、外観は新しくなっていた。まだまだ、遍路宿として営業は続いていくのだろう。

引き続き、単調な撫養街道を進んで行く。
意外と覚えていない風景の中で、この、二階に上がれないアパートは、はっきりと覚えていた。階段は崩れ去ってしまったのだろうが、建物だけは残っている。
平成24年に完成したヘンロ小屋、「第44号神宅」がある場所までやって来た。
その手前が、別格1番「大山寺」への分岐となっている。大きな看板が置いてあり、とても分かりやすい。

せっかくのヘンロ小屋なので、少しだけ立ち寄り、備え付けてあった遍路ノートに目を通す。

今年に入って、三人の方がコメントを残していた。今日の日付でも一人の方が足跡を記しており、11番まで行く、と書かれていた。そんなに無理して大丈夫か、と勝手に心配する。

宿への到着が遅くなってはいけないので、早々に出発する。

少しずつ、山の方へと向かい、ゆるやかな上り坂が続く。汗をかき始めたので、一旦荷物を降ろし、これからの山登りに備えて、少し薄着にする。

徳島自動車道をくぐると、山の斜面が目前まで近付いてきた。小さな川があり、河原には10匹くらいのサルの軍団がいた。カメラを向けると一斉に逃げ出してしまった。まだまだ住宅が立ち並んでいる場所であったが、これだけのサルを見掛けるとは思いもよらなかった。  


Posted by こいったん at 12:53Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)

2015年08月26日

【3巡目-14】 1番霊山寺から5番地蔵寺、別格1番大山寺 〈その13〉[2015年1月10日]

(5)地蔵寺に到着する。すっきりとした境内が印象的である。
本堂をお参りしていると、スーパーの袋を持ったAさんもやって来た。

(4)大日寺を出てから、(3)金泉寺方面に向かうなど、もしかしたら「へんろ道保存協力会」のへんろ地図の存在を知らないのでは、と思い、話し掛けてみた。

地図は、以前NHKの番組で観たものを使用している、万が一道が分からなくなれば、グーグルで調べる、との事だった。NHK~の地図というのがどういうものか分からなかったが、おそらく、スマートフォンなども利用しながら周るのだろう。

これまでのように、黄色い表紙のへんろ地図を片手に四国を巡るというスタイルは、もしかしたら廃れていくのだろうか、と少々寂しい気がした。

Aさんとは、この(5)地蔵寺でお見掛けしたのが最後となった。
三番からここまでと、ほんの少しの間だけだったが、前になり後ろになり、突然現れたり、と随分と楽しませてもらった。

大師堂を参拝していると、欄間と呼べばいいのだろうか、とてもカラフルとなっていた。

地蔵寺といえば、大銀杏の木が有名だが、この時期は立派な枯木となっている。

これから、別格一番の大山寺へと向かう。ここまで少々急ぎ気味に進んできたこともあり、現在の時刻から勘案すると、普通に歩いてゆけば夕方5時過ぎには宿に入れるだろう。
[1]大山寺へは初めて歩く道となることから、どのような遍路道が続いているのか、楽しみである。


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Posted by こいったん at 19:53Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)

2015年08月22日

【3巡目-13】 1番霊山寺から5番地蔵寺、別格1番大山寺 〈その12〉[2015年1月10日]

(5)地蔵寺に向けて歩いていると、和歌山ナンバーのランクルが停車した。

50才くらいの方が、片手で拝むようにして、お疲れ様で御座います、と大変腰が低く、とても丁寧なあいさつをしながら、こちらにやって来た。
お接待です、とみかんと飴を頂いた。

(1)霊山寺での有田みかんに続き、二回目のお接待である。幸先が良い。
「南無大師遍照金剛」と唱えて、納札をお渡しした。三巡目初の、納札渡しである。

本来は三回唱えることになっているのだが、これまでは恥ずかしさもあってなかなか言えずじまいであった。今回は一回だけだが、きちんと唱えることが出来たのは、大きな進歩である。
先達用の名札バッジをつけていらっしゃった方だった。

高速道路の下辺りからは、広い車道から細い道へと入って行く。

ふと振り返ると、スーパーの袋を持ったAさんがすぐ後ろにいて、驚いてしまった。先程は、(3)金泉寺方向に向かっていたはずなのだが、瞬間移動したかのように近くにいたからである。

五百羅漢に向けて右折すると、空き地を近道したらしいAさんが目前に現れて、またまた驚かされる。
こちらは、地蔵寺へと直行するので、またも追い越して前に出る。
お寺の裏側をぐるりと周るように歩く。この道が、昔からの遍路道ということでよいのだろうか。  


Posted by こいったん at 20:07Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)

2015年08月18日

2015夏 歩き遍路 トピックス

行って来ました、お盆遍路です。三日間歩いて、先程帰ってきました。
気温はそれ程高くはなかったのですが、やはり真夏の遍路は過酷ですね。少し歩くだけで、汗が噴き出してきます。

今回の遍路旅を、簡単に紹介します。

1日目[8月15日]は、いきなりの(12)焼山寺トレッキングです。

何と、念のために、飲料水を5、5リットルもリュックに詰めて歩き始めました。ちょっと用意しすぎでした。

暑さと寝不足を考慮して、7時間を目途に考えていたのですが、何度も息を整えつつも5時間半で到達しました。

この日は、「桜屋旅館」に泊まりました。


2日目[8月16日]は、神山森林公園を経由して「建治寺」へ。それから別格の「童学寺」に、というマニアックなルート設定です。

写真は、建治寺駐車場からの素晴らしい眺めです。

地元の方や、お寺の住職さん、宿のご主人、とよく話をした一日となりました。

この日は、(13)大日寺門前の「名西旅館 花」に泊まりました。


3日目[8月17日]も、変わったルートを歩きました。
「地蔵越」、そして「あずり越え」を目指します。

(18)恩山寺には小走りで、ギリギリ納経に間に合いました。山越え続きと降雨で、すっかり疲れ果ててしまいました。

頑張って(19)立江寺まで歩き、午後7時近くになってようやく終了です。

佐古駅近くに止めて置いた車を受け取り、地蔵越の麓にある「八万温泉」で、遍路旅の疲れを癒し、金沢へと帰って来ました。
  
タグ :歩き遍路


Posted by こいったん at 17:10Comments(0)歩き遍路 トピックス

2015年08月14日

【3巡目-12】 1番霊山寺から5番地蔵寺、別格1番大山寺 〈その11〉[2015年1月10日]

小さな森の丘を越えて、再び開けた場所に出て来た。(4)大日寺はもうすぐである。古い遍路石が残されていた。

舗装農道を進むと、大日寺まで一直線となる車道に合流した。後は、この道路の広い歩道部分をしばらく進み、(4)大日寺に到着した。

手前は、広い駐車場となっている。以前と変わらず、果物か何かを並べた出店がある。細い参道を進み、山門をくぐる形となる。

1番札所から3番辺りまでは、同じ車遍路の方々と顔を合わせることもあったが、4番まで来ると、さすがにもう見掛けなくなってしまった。少々寂しい思いがする。

参拝を終えると、ずっと前に出発していた、スーパーの袋を持ったAさんが、Uターンして戻って来ていた。忘れ物でもしたのだろうか。

結局、ほぼ同時に大日寺を出立することになったが、あっという間に、先へと進んで行ってしまった。

(5)地蔵寺に向けて車道を歩いていると、Aさんが(3)金泉寺方面へ、来た道を戻って行く姿が見えた。道を間違えているのかも知れないが、声を掛けても届かないほど遠くを歩いている。もしかしたら、1番に戻るのだろうか。

不思議に思いながら歩いていると、一台の車が前方に停車した。  


Posted by こいったん at 08:21Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)

2015年08月10日

【3巡目-11】 1番霊山寺から5番地蔵寺、別格1番大山寺 〈その10〉[2015年1月10日]

扇状地の扇央部分を進み、「藍染庵」という建物がある場所へとやって来た。ここも全く覚えが無い場所だった。

道路に面して低いコンクリートが続き、座って休みやすくなっていたので、靴下を脱いで一休みさせてもらうことにした。

確か、この日はまだ何も食べていなかったはずである。ようやくお腹がすいてきたので、前日に買っておいたおにぎりなどを食べてゆっくりした。

天気は良いのだが、真冬なので、やはり風は冷たい。
スーパーの袋を持ったAさんが、足早に通り過ぎて行った。軽く会釈をする。他のお遍路さんとは、あまり交流を持つようなタイプでは無さそうな印象である。

ウォーキングをしていた地元の女性とも挨拶をし、足寒くないか(靴下を脱いでいたので)、という話から始まり、しばし会話を楽しむ。

長距離を歩いてすごいようなことを言われるが、毎日短い距離でもコツコツと歩くことの方が、よっぽど健康的で素晴らしいと思う。
遍路をしてみたいと思うが、女一人ではやはり怖いので誰かと一緒なら、との事だった。

15分ほど休んでから出発、「藍染庵」の裏手に入り、山裾の細い道を進む。竹藪の中に入る、歩きの道となる。変化に富んだ遍路道が続く。  


Posted by こいったん at 12:35Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)

2015年08月06日

【3巡目-10】 1番霊山寺から5番地蔵寺、別格1番大山寺 〈その9〉[2015年1月10日]

荒地から、少し鬱蒼とした場所に入ると、道端にこんな落し物が。

年末年始に歩き遍路を敢行した方だろう、日付、宿名、連絡先が書かれた紙切れが落ちていた。

12月31日に民宿吉野、1月1日は植村旅館となっているが、1月2日は民宿ちば、となっていた。歩きだけでは不可能に近いと思われるが、バスなども利用されたのだろうか。

営業している宿も少なく、こうしたプランになったのか、あるいは初めての遍路で、計画に無理があったのか、と勝手に想像を膨らませる。

持って帰ろうかとも思ったが、落ちていた場所にそのまま戻しておいた。今にして思えば、ゴミとなってしまうので回収しておけばよかった。

道端には、昨年の冬遍路で覚えた、ロウバイの黄色い花がすでに咲いているものがあった。
この黄色い花は、冬遍路の象徴のように思えてきた。

細い小道を抜けると、ログハウスの家があり、犬が吠えている。これは記憶に残っている。その先に、うどん屋さん「萌月」がある。

二巡目の時、この店の方に声を掛けてもらったのだが、お断りしてしまったこともあり、今回同じようなことがあればお世話になろうかと思っていたが、特に何もなく、先へと進んだ。

視界が開け、前方に高速道路の高架橋が見えている。(4)大日寺へは、扇状地の扇頂へと向かう印象がある。  


Posted by こいったん at 17:29Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)

2015年08月02日

【3巡目-9】 1番霊山寺から5番地蔵寺、別格1番大山寺 〈その8〉[2015年1月10日]

旧撫養街道を西に進む。
この辺りには、「遍路こみちを守る会」の案内張り紙が随所に見られる。

歩き遍路を好意的に見てくれている人たちがこの地域にいらっしゃるということで、気分良く前に進むことが出来た。

車道から、本格的な歩きの道へと入る。歩き遍路の楽しさを実感できる区間となる。
(3)金泉寺へのあぜ道は、半コンクリートになってしまっていたが、こちらのあぜ道は健在であった。

山裾の道へと入る。数基のお墓がある場所で、一匹の野生のサルの姿を発見した。少し後方へは逃げたものの、それ以上は動かなかったので、記念撮影させてもらった。

出発しようとすると、スーパーの袋を持ったAさんが、足早に通り過ぎて行った。前を歩いていたはずだが、どこかで追い越したのだろうか。

古いお堂の前を通り、下方に見える家々を眺めながら歩きの道を進んで行くと、(3)金泉寺の奥の院となっている、愛染院に到着した。

境内には、たくさんの親子連れがおり、中に入れそうもない。車道を迂回する。
Aさんの姿があり、お寺の方だろうかに道を聞いている様子だった。自分に聞いてくれれば、と思いつつも、先行する。

荒地のような場所に、遍路道が続いている。こんなに変化に富んだ、ご機嫌な道が続いているのに、あまり記憶に残っていない。10年前は無我夢中で、4年前は天候が今一つだったためだろうか。

今回は、お日柄も良く、周囲の景色を堪能しながら歩いている。  


Posted by こいったん at 19:25Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)