2016年06月28日

【3巡目-88】 13番大日寺から、地蔵越、あずり越え、19番立江寺まで 〈その7〉[2015年8月17日]


(17)井戸寺には、数組の参拝客の姿があった。
「面影の井戸」と呼ばれる井戸があり、覗き込んで自分の姿が映れば無病息災、映らなかったら3年以内の厄災に注意する、との事である。

(3)金泉寺にも同じような井戸があったから、これで二ヶ所目となる。
おそるおそる覗いてみると、しっかりと自分の姿が映っていた。映らないようなことはあるのだろうか。

参拝を終え、納経所へ。先達風の方が案内客と共におり、御杖を奉納したい旨、納経書きの人にお願いしているのだが、随分と話が長引いている。
先達風の方は、こちらの存在に気が付いているのようなので、気を利かせて順番を譲ってくれないかな、と思ったのだが、話し続けている。

お遍路中ということもあり、静かに順番を待つ。10分程待っただろうか。
これでも、納経で待たされた、最長時間になると思う。

(17)井戸寺を出立する。ここからはルートがいくつか分かれるが、10年前の一巡目の時に歩いた、懐かしい道を歩くことにした。

お寺を出て左の方向に進み、井戸寺のバス停がある場所で、右折した。写真のように、田んぼが広がっており、農道のような道となっている。
へんろ地図で、赤い点線となっている道である。

前回歩いた時には、道しるべはほとんど無かったと記憶しているが、今回は何枚かの遍路シールが貼られているのを発見した。  


Posted by こいったん at 19:28Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)

2016年06月24日

【3巡目-87】 13番大日寺から、地蔵越、あずり越え、19番立江寺まで 〈その6〉[2015年8月17日]


大御和神社という、大きな神社の前を通る。「府中宮」とも呼ばれているようで、記憶にしっかり残っている、インパクトのある社である。
(16)観音寺とは、境内の広さが全然違う。

東海図版の地図では、この神社の辺りから、別の道が遍路道になっていたのだが、探索し忘れてしまった。

この辺りまで来ると、商店が並んでいたり、通りを歩いている人の姿も見られるようになり、徳島市内の賑やかな場所へと入って来たなあ、という気がする。

国道192号線との交点に、へんろ地図には載っていない、新しいコンビニが出来ていた。ちょうど、冷たい飲み物が欲しいと思っていたので立ち寄り、コンビニコーヒーを買う。

行儀が悪いのだが、アイスコーヒーを飲みながら遍路道を進む。
今日の気温は、30℃ほどだったろう、冷たい飲み物が美味しい。

本日はお盆休み明けの月曜日。仕事始めの憂鬱な一日であるはずが、アイスコーヒーを飲みながら、のんびりとお遍路を楽しめるのは快感である。

国道の裏通りを進み、左折。県道29号は歩道が無く、道も狭めなので少々歩きにくいが、日中なので車も少ない。
村落の中の道に入りしばらく進むと、視界が広がり、(17)井戸寺の立派な仁王門が見えてくる。

門前には、遍路宿の「おんやど松本屋」さんがあり、農家のような建物である。ここも一度泊まってみたい宿である。
山門をくぐり、井戸寺に到着した。  


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2016年06月20日

【3巡目-86】 13番大日寺から、地蔵越、あずり越え、19番立江寺まで 〈その5〉[2015年8月17日]


(15) 国分寺を出ると、前回発見した、お寺の西側を通るルートを歩く。
民家の隙間を抜けるように進むと、だだっ広い道路に出た。

中央部には高架の道が出来るのだろうが、10年前と変わらず、変化が見られない。
反対側へと渡り、少し広い道の歩道を進んでから、狭い道へと入った。へんろ地図では、赤い点線の方の道である。

細い路地の角に、古い遍路石がある。こちらが昔からの道だろうか。
右に曲がると、(16)観音寺に到着。集落内にひょっこりあるようなお寺である。

(16)観音寺で、ようやく複数の参拝客が集まっていた。平日にも関わらず、若いカップルが二組、お参りしている。

自分が一番年寄りだったかも知れず、参拝客の平均年齢が随分と低かった。
こうして信仰は、次の世代へと受け継がれていくのだろうか。

休憩用のベンチは置かれていたのだが、納経所の真ん前ということもあり休みづらく、早々に出立した。

すぐに、遍路宿と呼んでいいのだろうか、「鱗楼」があった。天気が回復してきて日差しがあるためか、布団をずらりと干していた。寝具を清潔にしてくれているのはうれしい。  


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2016年06月15日

【3巡目-85】 13番大日寺から、地蔵越、あずり越え、19番立江寺まで 〈その4〉[2015年8月17日]


14番の奥の院である慈眼寺からは、社務所なのか住まいなのか、建物の裏側を、人の家の敷地内を通るように進むと、車道に面した正面からの入口に出てきた。
また、見知らぬ小道ルートの発見である。

集落内の舗装路を進むと、(14)常楽寺からわずか13分で、(15)国分寺に到着した。
国分寺もまた、参拝客の姿は無かった。
一人静かに、般若心経を唱える。

以前、何か遺構の後のように、礎石だけが残り更地になっていた場所があったが、そこに大師堂が完成していた。

これまでの大師堂は、奉納旗や赤や白の布や千羽鶴などが飾られており、カラフルになっていた。参拝客が自由に奉納していくのだろうか。

この、今は大師堂となった場所の礎石に座って休憩するのが恒例になりつつある。

一巡目の時、ここに座って休んでいた時、参拝客のおばあさんに飴玉を貰った事を思い出す。確か、この方も歩きだったように思う。
もう10年も前の事になるので、記憶もあやふやである。

懐かしの石の上で休んでいると、和歌山ナンバーの軽自動車がやって来て、女性の方が降りて来た。
ようやく、本日見掛けた、初参拝客である。

天候が今一つだったが、晴れ間が見られ、夏らしくなってきた。
30分程、国分寺で過ごし、次のお寺へと向かった。  


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2016年06月11日

【3巡目-84】 13番大日寺から、地蔵越、あずり越え、19番立江寺まで 〈その3〉[2015年8月17日]


交通量の多い道から、脇道へと入る。すっかり、静かな雰囲気となった。

山裾の道を、右に左に、道しるべに従って進むと、(14)常楽寺に到着である。
まずは、鐘を撞かせてもらった。

このお寺の境内は、フラットではなく、岩石でボコボコとなっており、流水岩の庭園と呼ばれているようである。

ご本尊は、56億7千万年後という、はるか未来に現れて、多くの人を救済するという、弥勒菩薩であり、四国霊場の中では唯一、だそうである。

お寺の一角には、まつり人のない霊さまをおがんであげて下さい、という寂し気な文字で記された木札があったので、手を合わせた。

(14)常楽寺に到着したのは、午前8時過ぎだったが、最初から最後まで、(13)大日寺と同様に貸切であった。
 
全国に知られた四国八十八ヶ所巡りにも関わらず、お寺に参拝客がいないことに寂しくなる。

常楽寺での参拝を終え、遍路シールの指示に従っていると、真っ直ぐと右、どちらでも行けるようになっていた。
真っ直ぐの方に進んでみると、これまで歩いたことの無い道が続いており、慈眼寺というお寺の境内にたどり着いた。14番の奥の院ということであった。  


Posted by こいったん at 20:55Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)

2016年06月07日

【3巡目-83】 13番大日寺から、地蔵越、あずり越え、19番立江寺まで 〈その2〉[2015年8月17日]


(13)大日寺に参拝する。
何人かの僧侶が、お寺の人にあいさつしながら、社務所へと入って行く。何か行事があるのだろう。
それ以外に人の姿は無く、貸切の境内であった。

休憩せず、すぐに出発する。
再び宿の前を通過すると、のどかな遍路道となった。
どんよりとした空模様で、今日もあまり暑くない。
この夏は、前半は猛暑だったが、お盆辺りから一気に涼しくなり、メリハリのある夏だった。

遍路シールに従ってジグザグと進み、一の宮橋の袂に到着した。橋は高い位置に架かっているが、まるで、お遍路さんのためのようにスロープが伸びている。

朝のラッシュに差し掛かり、橋の上には、多くの車が行き交っていた。

この、一の宮橋を渡り終えた場所にある公衆電話は、10年前の一巡目の時、歩き遍路にすっかりハマってしまい、ここから電話して、休暇の延期を恐る恐るお願いした、懐かしい公衆電話である。

当時はまだ、携帯電話を持っていなかった。
減りつつある電話ボックスだが、今だ生き残っていた。

また、4年前の二巡目の時に、道中知り合ったお遍路さんとお別れした、懐かしい場所でもある。
http://masaushi3975.kitemi.net/e52161.html今も元気に過ごしていらっしゃるだろうか。  


Posted by こいったん at 20:04Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)

2016年06月03日

【3巡目-82】 13番大日寺から、地蔵越、あずり越え、19番立江寺まで 〈その1〉[2015年8月17日]

翌日は、午前6時過ぎに起床。朝食は、6時半からだった。
ご主人が昨夜同様、話し相手をしてくれる。
厨房には、昨日見掛けなかった女性の方がいた。奥さんだろうか。

食後には、遍路宿では珍しく、モーニングコーヒーが出てきた。これはうれしいサービスである。

昨日調子が悪かった尿の方は、回復してきていた。一安心である。

このお盆は、真夏とは言え、気温は30℃を超えるか超えないかだった。滅入るほどの暑さではなく、これまでの夏遍路と比べれば、汗のかき具合はマシな方である。
それでもこのような変調をきたすのは、少しずつ老化が進んできている証拠だろう。

身支度を整える。出発時にご主人から、頭陀袋の楽な掛け方を教えてくれた。

これまでは肩のどちらかに掛けて歩いていたが、リュックに引っ掛ける担ぎ方だった。
頭陀袋は身体の正面にくる形となるが、肩への負担が全く無くなり、目から鱗であった。以降、この担ぎ方で歩かせてもらった。

午前7時15分、「名西旅館花」を出発した。
まずは、道路向かいにある一宮神社に立ち寄ってから、(13)大日寺へと入った。

本日は、お盆休み明けの平日。一般の勤め人にとっては、つらい一日だろう。
寺前の狭い道を、スピードを上げた車が通過していく。
こちらは、休みをずらしたので、15日から明後日の18日までお休みである。  


Posted by こいったん at 22:29Comments(0)お遍路 第三拝(徳島)