2014年03月31日

【354】歩き遍路40日目〈その5〉[2012年6月21日]

(66)雲辺寺からの通常の遍路道と合流する。久しぶりに遍路石を発見した。

ここからは記憶にある道、遍路石がたくさん残されている道である。どれも「大興寺」ではなく、「小松尾寺」となっている。(67)大興寺という名前になったのは、最近のことなのだろう。

山裾を歩く感じである。老夫婦の写真が飾られているお堂もあった。こういったものはまじまじと見てしまう。

小さな丘を越えたりすると、「民宿おおひら」がある。こちらは(67)大興寺の裏側にあたるようで、正面に回り、午後2時半に到着である。
駐車場にあるトイレに寄ってから、山門をくぐり、長い石段を上って参拝した。

頭陀袋にかぶせていたゴミ袋が無くなっていることにふと気が付いた。
道中どこかで落としてしまったかと思ったが、先程立ち寄ったトイレの側に落ちていた。

一巡目の時には、中に入れていた納経帳が濡れてしみがついてしまったので、今回は雨が降ったときなどは何か袋をまいてガードしている。
ただ、濡れてしまった納経帳は歩きの勲章と思う。

今日はまだ宿の予約はしていない。雨でずぶ濡れ、身体は冷え切っており、宿に泊まる気力はもう無かった。
日常に戻るようでずっとしていなかったのだが、車中泊をすることで気持ちは固まっていた。暖房で衣類は乾かせるし、身体も温まるだろう。
車は多度津駅の駐車場に置いてある。  


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2014年03月29日

【353】歩き遍路40日目〈その4〉[2012年6月21日]

雲辺寺ロープウェイの山麓駅は、駐車場も広く、意外と大きな駅だった。
駅舎の向かいに、屋根付きの広い休憩所があった。ちょうど濡れた衣類を乾かすにも良い場所である。ここで30分ほど休ませてもらった。

今回の遍路旅は半袖半ズボンで歩いているのだが、雨が降った日にはとても寒く感じた。晴れた日に長ズボンは暑いし、で選択が難しい。

ここから[16]萩原寺へは、歩き用の道しるべがあまり見つからなかったので、車用の看板を見ながら何となく進んで行った。

遍路道という感じは全くせず、草むらの中の、人気の無い何の変哲もない道という印象だったが、それが却って記憶に残っている。
先にも書いたが、この道もへんろ地図の第6版では指定されたルートではない。

40分ほど歩いて、[16]萩原寺に到着した。思ったよりも、広い境内である。もう一組参拝客がいただろうか。名前の通り、萩の名所らしい。

本堂、大師堂と参拝し、売店・お茶処を兼ねた小さな店で納経して頂いた。
向かいにある門の下にベンチがあったので、ここで雨に濡れずに休むことが出来た。

[16]萩原寺を出発、へんろ地図の赤い線の通りに進む。この道も、遍路道という感じはせず、普通の道。平日なので、配達をしている人など、普通に働いている人たちを横目に見ながら歩いていく。

この先、別格の海岸寺や神野寺なども、遍路道という印象が無い、どこにでもある道を歩いたのだが、こういった道を歩いたことのほうが懐かしく思い出されるのはなぜだろうか。  


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2014年03月27日

【352】歩き遍路40日目〈その3〉[2012年6月21日]

参拝を終え、納経所に向かう。厄除けに関するお知らせがあり、自分の年齢が厄年になっている。もう終わったはずなのだが。
最近あまり良いことがないので、5000円を出して、お願いすることにした。後日、自宅に木の札などが送られてきた。

その後、他のお寺で自分の年齢が厄年になるのか尋ねてみたが、違うようだった。(66)雲辺寺独自の規定による厄払いということになるのだろうか。

今日はこれから、別格[16]の萩原寺へ向かう予定である。その前に、雲辺寺ロープウェイの駅の待合室で、缶コーヒーや菓子を買い、一休みさせてもらうことにした。
駅の方が、さり気なく声を掛けてくれるのがうれしい。

雨の中、駅を出発する。五百羅漢が壮観に並んでいる。これはなかなか凄いのではないだろうか。

(67)大興寺への遍路道を歩くが、途中の分岐を左に入り、[16]萩原寺へと向かう、ロープウェイの山麓の駅へと向かう道へと入った。

現在のへんろ地図でのルートはこの道であるが、2004年発行の第6版のへんろ地図では、全く違うルートで萩原寺に向かっている。この道がどうなったのか、気になる所である。

歩きやすい下りの土の道だったのだが、写真の通り、折からの雨で、遍路道が川になっている所がたくさんあった。
水の流れを崖下に誘導するなどして、水遊びをしながら下っていった。

長い山道を延々と下り、午前11時過ぎ、ロープウェイの山麓駅に到着した。  


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2014年03月25日

【351】歩き遍路40日目〈その2〉[2012年6月21日]

急な上り道が続く。こういう時は、前に立ちはだかる上り坂が視界に入ると滅入ってしまうので、足元を見ながら一歩一歩進んでいく。

「民宿岡田」を出発してから1時間と7分、ようやく林道に合流した。高原野菜というのだろうか、突然、畑が広がった場所に出てくる。

(66)雲辺寺へのルートは、へんろ地図に書かれている通り三つあるが、曼陀峠道と境目峠道との合流地点である。今上って来たのは、佐野道となる。

ここからは緩やかな道が続くので、一安心ではあるが、雨が激しく降っている。
林道をショートカットする道も通りながら、午前8時半、(66)雲辺寺に到着した。「民宿岡田」から、休憩せずに歩いて1時間50分だった。

以前来た時とはお寺の様子が変わっていた。歩いてくると、直接境内に入れそうだったので、山門のある所まで進んだ。
真新しい小さな門があったが、これが山門になるのだろうか。少々、周囲の景観から浮いている。

本堂に向かうと、先程、佐野からの上り道で出会った青年も到着していた。「西条国際ホテル」で同宿していたお遍路さんである。

自分は別格の箸蔵寺に参拝しているから、もっと先に進んでいると思っていたが、一昨日、三島から仙龍寺に向かって歩いていた台風の日は、歩きを中断していたそうで、今日出会ったという訳である。

昨日は、「讃岐二十三ヵ寺参り」という無料冊子に掲載されている、「民宿旅人宿」に泊まったそうだ。旧池田町白地にあり、素泊まりのみとなっているが、雲辺寺登山口への送迎をします、と書かれてある。
「民宿岡田」が満員の時に使える宿ということになるだろうか。  


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2014年03月23日

【350】歩き遍路40日目〈その1〉[2012年6月21日]

「民宿岡田」での朝食は6時からだったので、6時40分過ぎには出発することが出来た。

おやじさんが見送りに出てくれた。歩き遍路界では有名人なので、写真を載せても大丈夫だろう。

残念ながら、晴れたのは昨日だけ、今日も雨模様である。これからますます激しく降り出し、ずぶ濡れになって歩いた一日となる。

しばらくは佐野の集落の道を歩くが、村はずれから左の山手の歩きの道へと入っていく。少々急な登り道となっている。

集会所のような建物の軒下で、一人のお遍路さんが休んでいた。久しぶりの歩き遍路さんだ。あいさつをして通過した。

後で話をして分かったのだが、このお遍路さんは「西条国際ホテル」や旧土居町のラーメン屋さんで一緒だった彼だった。
視力が良くないので、この時は気が付かなかった。

高速道路の横を上り、道路を上から見下ろす形となる。車で走っている人たちは、お遍路さんを発見したら、なぜこんな場所に、と驚くことだろう。

土の歩きの道となる。森の中を進むので雨は身体にそれ程かからないが、足元はグチャグチャである。
林道に合流するまでの道がかなりきついのだが、距離も短いので、ここは一気に歩き続ける。  


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2014年03月21日

【349】歩き遍路39日目〈その9〉[2012年6月20日]

怖いつり橋を何とか渡り終える。何も落とさなかったようだ、良かった。

ここからは午前中歩いた道を戻ることになる。淡々と歩くのみである。
静かな吉野川沿いの道を進み、白地の集落からは、やや交通量が多い国道192号線に出る。
時折、国道を避けて旧道に入りながら進んでいく。

へんろ地図でCのマークがある所だったろうか、小さな商店にコカコーラの赤いベンチが並んだ屋根付きの休憩所があったので、ここで一休みとした。

梅雨時の別格への道ということで、この日はもちろん、一人のお遍路さんとも出会わなかった。

夕方5時を少し回ったころ、「民宿岡田」に帰って来た。
入浴を終えると食事である。
今日の宿泊客は、松山からYさんという61才の方と自分の二人だけである。今日は「松屋旅館」から来られたそうである。
Yさんと次に出会うのは、(88)大窪寺で、ほぼ同じ頃に結願となった。

お客さんが少ないので、「民宿岡田」の有名なおやじさんとゆっくり話をすることが出来るのは、うれしいことである。


民宿岡田:一泊二食 6000円  〈2階に上がってすぐの部屋 6畳〉~連泊~
      ※洗濯機・無料、乾燥機1時間200円。自販機、外にあり。朝食は6時から。
    宿泊客:歩き遍路2人


本日のコースタイム
民宿岡田6:43→10:16箸蔵山ロープウェイ駅10:37→11:27[15]箸蔵寺納経所付近12:02→13:03箸蔵山ロープウェイ駅→13:50ローソン三好池田店14:16→17:18民宿岡田

歩行距離:33.8km
 歩数  :56281歩
最高気温:25.0℃
最低気温:18.7℃[池田(三好市)]  


Posted by こいったん at 22:44Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2014年03月19日

【348】歩き遍路39日目〈その8〉[2012年6月20日]

「箸蔵山ロープウェイ」の駅を出発、しばらくは来た道を戻るが、途中から四国中央橋という大きな橋を渡り、対岸の旧池田町の市街地がある、国道32号線を歩いた。
これから、行きに見掛けた、つり橋を渡る計画である。

国道を進むとローソンがあり、店前にはベンチもあり、ちょうど休憩しやすくなっている。ここで昼食とした。

「民宿岡田」で頂いたおにぎりは既に食べてしまっていたので、スパゲッティなどを購入した。
昨日は大雨の中を歩いていたので、今日はとても平和な一日である。

つり橋を目指して、先へと進む。
郊外の方に出て、つり橋があるであろう辺りまでやって来た。
案内板などは無かったが、レストランやGSがある手前に、川のほうに下りて行く歩きの道があったので、その道を進んでいくと、ほどなくでつり橋が現れた。

このつり橋、かなり怖いものだった。
側溝のフタとして使われている、網目の鉄板の上を歩くものであった。

ここで、車の鍵や携帯電話など、何か大事なものを落としてしまったら、鉄板をすり抜けて、何とも深みのある川の中に落ちてしまい、もう拾うことは出来ないだろう。
何かを落としてしまわないかと怖かったのである。旅の思い出となる、つり橋渡りだった。  


Posted by こいったん at 22:04Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2014年03月17日

【347】歩き遍路39日目〈その7〉[2012年6月20日]

再び境内を散策し、ロープウェイ駅の辺りに行くと、一組の家族連れがロープウェイから降りてきた。ようやく他の参拝者に出会えた。
ロープウェイの経営は大丈夫なのだろうか、と心配になってくる。

納経所付近に戻ってくると、納経のおじさんが財布を忘れていないか、と声を掛けてくれた。先程、納経料の支払いの時に置いたままにしてしまったようだ。
財布を忘れたのは初めてである。危なかった。

帰りは、少しだけ道を変えて、写真の石段の道を通り、再び鞘橋を渡り、仁王門へと戻って来た。

恥ずかしながらつい最近まで、山門と仁王門の違いを知らなかった。仁王様を両側に安置している門が仁王門ということだ。何とも簡単な事を知らなかったものである。

先程の商店があった場所から、今度はルートを変え、遠回りにはなるが、車道を経由して麓に降りることにした。
車道といっても、通る車は無く、のんびりと下っていくが、随分と遠回りをしてしまったようだ。
途中には、三好高校の農場があり、山羊さんの姿が見えた。

麓から上り始めたのが10時半過ぎ、再び駅に戻ってきたのは13時頃だった。

[15]箸蔵寺は、もう一度訪れたい、独特の雰囲気を持った、素晴らしいお寺でした。  


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2014年03月15日

【346】歩き遍路39日目〈その6〉[2012年6月20日]

中門をくぐると、正面に宿坊がある。
ちょっと中を覗いてみると、「食堂」「浴場手洗」と張り紙がある。今時の立派な宿坊ではなく、本来あったであろう、古めかしい感じであった。
その先に、ロープウェイの小さな駅があった。

納経所付近に戻り、再び石段を登る。こうも石段が続くと滅入るはずなのだが、もう脚力もついてきたのだろうか、息も続くし、結構平気ではあった。

本殿のある一角に到着する。敷地は広いが、建物はぽつんぽつんとある。この本殿が本堂に当たり、向こうにある御影堂が大師堂に当たる。

本殿には、怖い顔をした、天狗の面が飾ってある。それに対して大師堂は、お寺の規模にしては小さく質素な印象である。

本殿という言葉は神社用語のようで、これも神仏習合の時代の様相が残っていると言えるようだ。

この[15]箸蔵寺から、こんぴらさんへと続く「箸蔵街道」という歩きの道が続いているはずである。
先ほどからその入り口を探しながらここまで来たのだが、一向に見つかず、結局分からずじまいとなってしまった。
後で調べてみると、ここの御影堂の奥の「八十八ヵ所御砂踏」の一角が入り口だったようである。その辺りも歩いたはずなのだが、気が付かなかった。

石段を下り、納経してもらう。人数チェックをしているようで、今日の納経者は今の時点で数人のようだった。  


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2014年03月13日

【345】歩き遍路39日目〈その5〉[2012年6月20日]

石段を上がり、仁王門をくぐると、広い参道が続いていた。鳥居があり、神社のようである。
これが、神仏習合のなごりなのだろうか。

四国88ケ所のお寺を周る以外には、お寺や神社の参拝はあまりしないので、他の寺社をよく知らないのだが、この[15]箸蔵寺は、一種独特の雰囲気があって不思議な感じがした。

山の中の誰も歩いていない立派な参道を進む。
両側の石柱には寄進者の名前と住所が書いてあり、遠くは大連と書かれたものまであるのには驚いた。全国から参詣者がいるのだろうが、今は誰も周りにいないのはどういうことだろうか。

これまた不思議な感じの、赤く塗られた屋根と橋(鞘橋)を渡ると、石段が続いている。ここからは、どこまでも石段が続いていく印象だ。

これでは、かなりの健脚でないと、箸蔵寺までたどり着けないのではないだろうか。
ロープウェイが造られたのも、うなづける。

調べてみると、こんぴらさんが785段、箸蔵寺は本殿までが600段弱となっていた。ちなみに、(10)切幡寺は333段なので、その倍近くということになる。

先ほどの商店があった場所から15分ほどで、[15]箸蔵寺の境内にたどり着いた。
右側に広い休憩所があり、正面に納経所があった。少し散策してみると、本堂は、本殿と呼ばれているようで、さらに石段を登らなければならないようである。
左に進むと小さな門(中門)があった。こちらから入るのが正式なのだろうか。  


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2014年03月11日

【344】歩き遍路39日目〈その4〉[2012年6月20日]

舗装道路が終わり、幅の広い、土の道となった。

道の突き当たりに、箸蔵寺へ1.8㎞の標識、そして(66)雲辺寺への道案内の紙が貼られており、歩いてみたかった野呂内経由の道が紹介されていた。
今回は宿の関係などもあり、あきらめざるを得なかった。

一旦、舗装道路に合流、へんろ地図では再び車道をパスする道に入る感じとなっており、その通りに道もあったが、肝心の遍路シール等が見当たらない。
少々迷ったが、その道へと入って行った。結果的には、この道で正解だった。

この道に入らなくても行けるだろうが、遠回りになっただろう。別格を回る時には、道しるべが消えていることもあるので、自分自身で予想して道を考えることも必要になってくる。

鬱蒼とした森の中を進んで行く。引き続き、車が通れそうなくらいの幅の広い、土の道が続いている。

ロープウェイ駅から30分ほど歩いた所で、営業はしていないだろうが、まだ古くはなっていない商店がある、明るく開けた場所に到達した。

こんな誰も来ないような場所になぜ店があるのだろうか。駐車場も無さそうである。

店中に男性の姿があり、花に水を遣っている姿が見えた。この山の中腹の人気の無い場所で暮らしているのだろうか。
石段と仁王門があるので、ここが正式な[15]箸蔵寺の入り口のようだ。

後で調べた所、ここにロープウェイの中間駅があった時代もあったようで、ここから歩いて参拝する人たちがいたようである。今日は、全く参拝客の姿は見られない。  


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2014年03月09日

【343】歩き遍路39日目〈その3〉[2012年6月20日]

国道32号線を離れ、左の道へと入って行く。集落の中の上り道である。

へんろ地図によれば、途中で左に曲がって線路を渡り、再び国道へ合流するはずだが、その場所が分からず、ほんの少し遠回りしてしまった。ただ、遍路シールもあったので、こちらでもいいようである。

帰りに線路を渡る場所を探した所、写真の道のようだった。踏切が無く、線路を横断するので、こちらには誘導していないのだろう。

国道に合流してほどなく、「箸蔵山ロープウェイ」の看板が見えてきた。「民宿岡田」を出てから、約3時間半の道のりだった。

[15]箸蔵寺へは、このロープウェイを使って参拝するのが一般的なようである。

駅の外にベンチがあったので、宿の方がお接待で持たせてくれたおむすびを食べ、一休みした。
平日の真昼間とあってか、参拝客らしき姿は無く、地元の車の方が時折トイレに立ち寄る程度で、静かなひと時であった。

ここから山登りである。登り口への案内板のような物は見当たらなかったが、ロープウェイの向こう側に山の方へと続く舗装道路があり、遍路石もあった。この道を進めば良いようである。  


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2014年03月07日

【342】歩き遍路39日目〈その2〉[2012年6月20日]

国道192号線を進み、白地郵便局がある所を左折する。
昨日の雨でカメラに水が入ってしまい、写真は曇った感じになってしまったが、今日は良い天気である。

吉野川沿いを歩いていくが、旧池田町の市街地や国道は対岸になるので、こちら側は、たまに車が通るくらいの静かな道である。

昨日、あれだけ見掛けた遍路石だが、今日は全く見当たらない。
おそらく、[15]箸蔵寺への昔の道は、今歩いている道ではないだろう。一体、どこが昔からの遍路道になるのだろうか。

遍路シールは所々に貼られており、発見するとうれしくなるが、八十八ヶ所の札所への道のように、それだけで周ることは難しく、地図を見ながら進まないと別格への道は難しいと思う。

吉野川沿いの単調な道をずっと歩き続け、国道32号線に合流した。32という、数字の小さい国道なので、大きな都市を結ぶ幹線国道なのだろう。

気が付くと、前後に複数の若者たちが歩いている。平日の日中になぜだろう、祭りか何かあるのかと思ったら、近くにある障害者施設の人たちが散歩をしているようだった。

付き添いをしていた、同年代くらいの職員さんが気さくに話し掛けてきてくれ、この先の道案内を丁寧にしてくれた。遍路をしていると、年配の方たちから声を掛けられることが多いので、年の近い人に話し掛けられ、新鮮な感じがした。  


Posted by こいったん at 23:05Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2014年03月06日

【341】歩き遍路39日目〈その1〉[2012年6月20日]

午前7時前、宿を出発し、[15]箸蔵寺へと向かう。今日は晴れの予報が出ている。

お接待のおにぎりを持たせてくれた。おそらく今日も、他のお遍路さんには会えない一人旅、いやお大師様との二人旅だろう。

しばらくは(66)雲辺寺への道と同じルートを歩くが、旧道をそのまま進み、昨日歩いてきた国道192号線へと出て来た。

これからこの国道を進み、旧池田町へと降りて行くが、所々に旧道が残っているので、そちらも選択しながら歩いた。
池田町といえば、高校野球のやまびこ打線、池田高校が有名である。もうじき始まる春の選抜高校野球、久し振りに出場するようですね。

今日は平日、通学の小学生たちとすれ違うが、みんなあいさつしてくれる。
宿でその話をした所、「民宿岡田」のおやじさんが、お遍路さんについて、話をしにいくことがあるそうで、そのおかげのようであった。

谷間の道を徐々に下っていく。少し高い所に高速道路が走っている。

宿から1時間半ほどで、白地という集落にやって来た。「民宿岡田」に泊まれなかったお遍路さんが泊まる宿、「民宿白地荘」は地名が宿名になっているようだ。  


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2014年03月04日

【340】歩き遍路38日目〈14〉[2012年6月19日]

←[15]箸蔵寺の鞘橋

明日は、別格15番の箸蔵寺へ行くことは決めていたのだが、どういったルートで、宿は、と大いに悩むことになった。

[15]箸蔵寺からは、へんろ地図には掲載されていないが、昔からの遍路道ではないかと思われる、野呂内という集落を通る道を経由して、(66)雲辺寺へ向かいたいのだが、そのためには、ここからでは距離がありすぎる。
旧池田町の宿に泊まらなければならないが、それでは明日歩く距離が10㎞足らずとなってしまう。

[15]箸蔵寺には宿坊があるようだが、団体客があった時のみ泊まれるらしく、そういった宿は、何となく気が進まない。

ここはやはり、一番スタンダードと思われる方法、「民宿岡田」に連泊して、[15]箸蔵寺へ往復することに決めた。明日の宿泊もOKだった。
一日かけて、一つのお寺への往復とは、何と贅沢な時間の使い方だろうか。


民宿岡田:一泊二食 6000円  〈2階に上がってすぐの部屋 6畳〉
      ※洗濯機・無料、乾燥機1時間200円。自販機、外にあり。朝食は6時から。
    宿泊客:歩き遍路2人、一般客1人  


Posted by こいったん at 21:27Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)

2014年03月03日

【339】歩き遍路38日目〈13〉[2012年6月19日]

「民宿岡田」は、(66)雲辺寺麓の一軒宿、予約が取りにくい宿として、そしておやじさんの人柄で有名である。
宿に到着すると、息子さんの奥さんが迎えてくれた。

部屋に入り荷物の整理などをしていると、おやじさんがやって来て、風呂が空いたと知らせに来てくれた。
「見たことある顔やなあ、前に泊まったことある?」と言われ、驚きました。

3年前のGWに泊まって以来なのですが、そんなに話をしたわけではなく、インパクトがある顔でもないはずなのですが、覚えていてくれたのでしょうか?

今日の宿泊客は他に、東京から来られた逆打ちの70才の方、そして仕事で泊まっているらしき方の3人だけだった。
逆打ちの方は何度か泊まったことがあるのだろうか、おやじさんと親しげに話していた。

順打ちのお遍路さんは、自分一人ということになる。この雨の中、雲辺寺に向かって歩いていたのは、自分だけだったのだろうか。さみしいものである。

部屋には、他のお遍路さんが残していった文章や、「伊予鉄不動産㈱」が発行している「へんろ」新聞もあり、これらを読んでいると時間が足りないくらいだった。この新聞は勉強になり、なかなか面白い。  


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2014年03月01日

【338】歩き遍路38日目〈12〉[2012年6月19日]

境目トンネルの反対側には、水車の食事処とコンビニがあるのだが、今日は営業していない様子だった。

一巡目の時、このコンビニに立ち寄り、境目トンネル内で首に巻いていたタオルを落としてしまった事を話したところ、新しいタオルを頂いた思い出がある。

軒下で休んでいると、中から人が出て来た。この雨なので車で送ろうか、という申し出を頂く。せっかく声を掛けてくれたのに申し訳ないのだが、丁重にお断りした。

水車のコンビニを出発する。一旦、来た道を少しだけUターン、へんろ地図で赤い点線となっている、遍路道へと戻る。初めて歩いたルートなので、ちょっとの距離ではあるが、地図の赤い線にこだわって進む。

すぐに国道に合流する。宿までは、あと一息だ。
今日は、一人の歩きのお遍路さんとも会っていない。梅雨時だと、こういうこともあるのだろうか。

今日に限らず、この先見掛けるお遍路さんは、本当に少なかった。特に、別格霊場への道では、誰とも出会わなかった。

雨は本降りとなり、全身びしょ濡れ状態で、夕方5時少し前、「民宿岡田」に到着した。


本日のコースタイム
ビジネス旅館ろんどん荘6:29→8:21(65)三角寺8:55→9:56峠→11:04[13]仙龍寺11:50→13:35ゆらぎ休憩所13:56→[14]常福寺(椿堂)14:49→15:58境目峠15:59→16:22水車16:36→16:54民宿岡田

歩行距離:26.6km
 歩数  :47954歩
最高気温:23.5℃
最低気温:20.4℃
一日の降水量:135.5mm[四国中央市(三島)]  


Posted by こいったん at 00:15Comments(0)お遍路 第二拝(愛媛)