2020年12月31日

【3巡目-603】 別格10番興隆寺、別格11番生木地蔵へ [2019年3月18日]〈その12〉

納経を終え、参道を下る。
「牛石」という、牛の形をした大きな石があり、口の部分には、誰かが入れたのだろう、草を食んでいた。確かに、牛に似ている。

仁王門をくぐり、赤い橋を渡り、車道へと戻ってきた。

来る時に、車道に並行して玉垣が続く古い道があったのを見ていたので、帰りはそちらの道を歩いてみた。崩れかかった玉垣が並び、かつての栄華が偲ばれるような道である。

もう一度訪ねたい、と思うような、なかなか良いお寺であった。八十八ヶ所の寺院に比べ、別格には印象深いお寺が多い。

来た道を戻り、先程通った墓地の所まで来た。ここからは分岐を右へと進む。
小高い場所を歩いているので、麓の景色がきれいである。

先程歩いてきた県道に出ると、西山興隆寺への車の案内板がある。車の場合はここから入るようだ。

そのまま道路を横断して小道へと入る。自転車を押した地元のおじさんが、別格?と話し掛けてくれる。たまに歩いているお遍路さんを見掛けるのだろう。

番外の久妙寺辺りのため池で、何やら大規模に工事をしている。普段は静かな道なのだろうが、この日はダンプが行き交っており、少々歩きにくかった。  


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2020年12月28日

【3巡目-602】 別格10番西山興隆寺② [2019年3月18日]〈その11〉

雰囲気のある石段を上る。長年の歩き遍路で鍛えられているからか、それ程苦にもならない。

赤い橋といい、長い石段、ずらりと並んだ、寄進者の名が書かれた玉垣など、[15]箸蔵寺とよく似ていた。
[10]興隆寺も、かつては大きく信仰を集め、参拝客で大賑わいだったのだろう。

立派な石垣のある踊り場となっている道を通り、最後の石段を上ると境内となった。お寺の敷地はかなり広そうに思われたが、境内は小ぢんまりとしている。

山上のお寺に来たからには、と早速、忘れずに鐘を撞かせてもらった。気持ちが良い。

大師堂から撮った写真だが、境内はコンパクトにまとまっている。

納経所らしき建物があったので、てっきり人がいるのかと思っていたら、納経は下の庫裏で行っており、境内にはずっと誰もいなかったようである。
また、残念ながら、最後まで参拝客の姿を見ることは無かった。

庫裏にある納経所は住居も兼ねているのだろうか。同い年くらいの女性が納経してくれた。
ここに入る時の門を出る時に振り返って、掛かっている額が、弘法大師直筆、と言われているのでぜひ見ていって、との事だった。
「西山〇〇」と額があったが、これだろうか。  


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2020年12月25日

【3巡目-601】 別格10番西山興隆寺① [2019年3月18日]〈その10〉

徳田小学校付近の交差点を右折すると、道は上りとなってくる。この辺りはまだ道も広く、住宅も多い。

少し進むと電柱に遍路シールが貼ってあり、右手の細い道へと入る。民家が並んでおり、勾配がきつい坂道が続いていた。この先もずっと上りが続くことになる。

結構きついなあ、帰りに通る分岐はまだかな、と必死に上る。標高275mのお寺である。
墓地となり、掃除をしている人たちの姿も見られた。この辺りに、帰りに通る道の分岐もあった。H125地点である。
さらに進むと、広い駐車場が見えるようになる。当然と言えようか、車は一台も止まっていない。

お寺まではまだ100mも標高差があるのだが、どうやら、車での参拝客は、ここに止めて歩かなければならないようである。かなりきついだろう。

車道の行き止まりの場所まで来ると、赤い橋が架かっており、何やら良い雰囲気となってきた。

ここから、延々と石段が続く。何段あるだろうか。本堂までは8分掛かった。

最初の石段を上がると、仁王門があった。一礼してくぐると、石段がジグザグと続いており、箱庭のように美しかった。  


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2020年12月22日

【3巡目-600】 別格10番西山興隆寺へ [2019年3月18日]〈その9〉

味気ない県道を突き当たりまで進み、右折。
次に曲がる、実報寺バス停を目印に田舎道を歩く。

旧丹原町に入ると、石鎚山が見えるようになった。
髪の長い女性が横たわっているように見えるのが石鎚山、と誰だったかに習ってから、容易に見分けがつくようになった。どの部分が山頂だろうか、おでこの辺りか。

実報寺バス停のある小さな交差点を曲がると、後は一直線に進めば遍路道に合流出来るはずである。

のどかな田園地帯の道をてくてく歩くと、少し覚えもあり、遍路石もあったことから、合流地点が発見出来た。

今回は、別格10番の西山興隆寺へと向かうため、途中から通常の遍路道を外れなければならない。

その分岐点までやって来た。写真の場所を直進して、旧丹原町内を縦断するのが、(60)横峰寺への一般的なルートかと思っていたが、これから歩く右斜め方面の道でも、どちらも選択可となっていた。

別格に向かって、右斜めの県道へと入ったのだが、その後横峰寺方面への道しるべは見落としたのか、無かったのか、気が付かなかった。そのまま道なりに進んで行けば良いのだろうか。

徳田小学校の辺りで、道路工事で通行止の看板があった。どうしようか、と思ったが、歩きだったので、そのまま通らせてくれた。  
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2020年12月19日

【3巡目-599】 道の駅「今治湯ノ浦温泉」、別格10番興隆寺へ [2019年3月18日]〈その8〉


道の駅「今治湯ノ浦温泉」に到着する。

ここには小さな食事処があったはずなので、食事とする。ラーメンセット(780円)を注文した。
時間が早いので誰もいなかったが、その内ちょこちょことお客さんが来ていた。

ゆっくり食事をして、今日はこの後、休憩無しで歩くつもりである。30分以上滞在して、道の駅を出発する。

ここからの国道は、歩道が無い場所もあり、ちょっと怖かった。
今回は、へんろ地図の蛇越池バス停から入る道を進もうと考えていたのだが、いつもの孫兵ヱ作バス停の所の分岐で国道を離れてしまった。

畑が続く静かな道となる。高速道路の下をくぐり、ややきつめの坂を上がって下ると、蛇越池バス停からの道、県道159号に合流した。

世田薬師の手前まで来ると、左方向への分岐へと入っていくべきなのだが、いつもとは違った道を、という事で、そのまま直進してみることにした。
世田薬師の駐車場の所に古いトイレがあったので、お借りする。

近年造られた道独特の雰囲気があり、広い歩道はあるものの、写真の通り、味気ない道で退屈してしまった。こういった道が、歩いていて一番堪える。
少々アップダウンもあったから、遍路道を使った方が良いだろう
。  


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2020年12月16日

【3巡目-598】 59番国分寺、別格10番興隆寺へ [2019年3月18日]〈その7〉

学校のある所まで来た。まだ道は続いていたが、地図の指示通り左折して、通常の遍路道へと戻った。
丁度、突き当たりに遍路石があった。

しばらくは、住宅が密集していて道がやや狭い、桜井の集落を進む。

元の国道だろうか、県道に38号に合流すると、交通量が増えてくる。
歩いていると、上方にも道があることに気が付いた。

上ってみると、道が続いており、下の県道を眺めながら気持ち良く歩けそうである。こんな道があるとは知らなかった。
東海図版の地図には、「堤防上のサイクリングロード」と書かれていた。

国道196号線が近付いてくるが、サイクリングロードとして道は続いているので、そのまま行ってみることにする。

のんびりと歩けてとても良かった。この道がどこまで続いているのか分からないが、道の駅に立ち寄りたいので、国道へと戻ることにする。
対岸に渡って、適当に進み、国道に出て来た。

長い横断歩道を渡り、道の駅「今治湯ノ浦温泉」に到着した。
時間はまだ午前11時であるが、事前に調べた所、食事が出来そうな場所は他に見つからず、ここで昼食とすることにした。

小松へ直行するならコンビニや飲食店などあるだろうが、これから田舎道を歩いて別格二つを周る予定である。  


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2020年12月13日

【3巡目-597】 59番国分寺、別格10番興隆寺へ [2019年3月18日]〈その6〉

(59)国分寺からは、お寺を出て普通に車道を進むのが一般的である。

しかし、東海図版の「四国遍路地図」によると、一旦、線路の方に進んで、桜井中学校の辺りで遍路道に戻る道が指定されている。
どんな道なのだろうか、この道を歩いてみることにした。

田んぼの中を進んで行き、曲がる場所にお地蔵さんがあり、「へんろ」の文字があった。やはり歴史のある道なのだろう。

ここからは用水沿いの道となるが、古くからの道という感じはしない。そのまま進むと、道が草で覆われている。

たまたまウォーキングをしていたおじさんが、反対側に渡れば合流出来る、といった事を教えてくれた。

何でも、お遍路さんから教えてもらって、この道が古い道だったと最近知ったそうである。

このような道にも、同じ様に歩いているお遍路さんがいるようであるが、残念ながら、最近では他の歩き遍路と会う機会すら滅多に無い状態である。

田んぼの中を進み、散歩のおじさんと手を振ってお別れをした。
  


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2020年12月10日

【3巡目-596】 59番国分寺 [2019年3月18日]〈その5〉

遍路道を知っていたおじいさんがいたのは、この道沿いだった。
通常のへんろ地図には赤い線が振られていない道だから、他のお遍路さんが通ることもあると聞いて、驚いた訳である。

そのまま一直線に進むと、交通量の多い国道に出た。ドラッグストアがあったので、何か必要な時には立ち寄れるかも。

そのまま田んぼの中を進み、踏切を渡ると、(59)国分寺の前の道路に出て来た。右に曲がって程なくして、国分寺の入口となった。
遠くに、群馬の方が歩いている姿が見え、入れ違いとなった。

(59)国分寺に到着する。境内横にトイレが出来ていたので、早速利用させてもらった。

昨晩、(58)仙遊寺の宿坊の食事の時に隣に座っていた、公共交通機関を利用しながら今月中の結願を目指している方が、参拝を終えていた。少し話をする。
もう一人、女性の歩き遍路さんも出発していったが、昨日一緒だった方だろうか、ちょっと分からなかった。

こちらも参拝をするが、一時的に誰もいなくなり、貸切となってしまった。お遍路シーズンだというのに、寂しいものである。

握手修行大師像があるので、お大師さんと握手をしてお願い事をする。毎回、握手しているのだが、残念ながら願い事は叶っていないなあ。  


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2020年12月07日

【3巡目-595】 59番国分寺へ [2019年3月18日]〈その4〉

番外霊場の竹林寺への分岐を過ぎる。遍路シールなどは全く見当たらず、東海図版の地図を片手に進む。

県道を離れ、静かな道へと入る。
遠くの山にはずっと、楽しかった(58)仙遊寺の宿坊が見えている。
また、仙遊寺を出てからわずか1時間で、こんな遠くまで来れるとは、人間の歩く力は凄いものである。

ここから(59)国分寺までは、右に左に曲がり角がある。橋を渡り対岸へ、福祉施設があり、ここで良いのかなあ、と思いつつ右折する。
ポツポツと家がある程度で、田んぼが広がるようになる。

どこかで左折せねば、ここかなあ、と民家の角を曲がってみると、こんな場所に期せずして金属枠で守られた遍路石が建っているのを発見、とても嬉しかった。

田んぼの中の農道のような道路だったが、集落の中の、時折車が通るような道となる。
たまたま出会ったおじいさんから話し掛けられ、どちらから来られた、と話し掛けられる。

右に左に曲がってややこしかったのでは、との事、確かにそうだった。遍路道のことをご存知のようであった。地元の方は、古くからの道を知っているのだろうか。

たまにお遍路さんがここを通るそうで、それにも驚いてしまった。昔からの道を追求しているようなお遍路さんに会ってみたいのだが。  


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2020年12月04日

【3巡目-594】 58番仙遊寺から、59番国分寺、別格10番興隆寺、小松まで [2019年3月18日]〈その3〉


「土居」の集落で、道が分からなくなった。とりあえず、ため池の左側を進んでみる。

よく目を凝らすと、集落の道路の一角に何やら遍路石っぽいものが見えている。近付いてみると、文珠、の文字があった。これはおそらく竹林寺、という事で良いのだろうか。この道を進む。

集落を抜けると、高速道路の工事中で、またも道が分からなくなった。左へ行ってみるが、地図を確認すると間違っている様子、右方面へと戻る。

高速の下をくぐり、適当に進むと、県道155号に出て来た。

東海図版の地図の、ピンクの点線の道に合流出来たようである。

少し進むと、「牛神古墳公園」という史跡があり、トイレもあったので利用させてもらう。
こんな場所のトイレにも、お遍路さんトイレステッカーが貼られていた。
確か、このシールだったと思う。世界遺産協議会のものらしい。

たまたまおばさんがトイレ掃除をしており、声を掛けて利用させてもらう。大便器の水があふれており、何でも、毎日のようにイタズラされて、トイレが詰まっている、との事だった。酷いことをする人がいるものである。

竹林寺への分岐があり、新四国曼荼羅霊場の赤い幟がたなびいているが、今回は立ち寄らずに通過し、(59)国分寺方向へと進む。  


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2020年12月01日

【3巡目-593】 58番仙遊寺から、59番国分寺、別格10番興隆寺、小松まで [2019年3月18日]〈その2〉


(58)仙遊寺からは、通常の遍路道ではなく、東海図版の「四国遍路地図」でピンクの点線が入っている、番外の竹林寺に立ち寄るルートを歩いてみることにしている。
初めての道なので、さてどうなるだろうか。

まずは、昨日歩いた道を戻り、山門を抜け、東屋のある付近まで来ると、(59)国分寺への分岐があり、ここからは歩きの道となる。

ひたすら下りとなる。その昔、仙遊寺の太鼓の音がうるさい、と怒った五郎兵衛さんが転んだ、という五郎兵衛坂を過ぎ、しばらく下ると、T字路になっている。通常は左へと進むが、右の竹林寺方面へと進む。

道を下って行くと、車道に出て来た。
そのまま道なりに進めばいいのだろうが、左手に歩きの道が続いている。こっちかなあ、と思い下ってみると、へんろ札があり、逆打ちだろうか、お遍路さんが上って行く姿が見え、一瞬、訳が分からなくなってしまった。

おそらく通常の(59)国分寺への遍路道に出てしまったのだろう、と分かり、来た道を戻って、車道を下った。

ため池のある、土居という集落に出て来た。地図で確認すると、オレンジの点線(廃道・未整備)の道を通ってきたようである。

さて、ここから道が分からなくなってしまった。道しるべは無い。  


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