2019年06月14日
【3巡目-388】 大岐の浜、久百々へ 〈その15〉[2017年7月16日]
普通の体調だったらもう少しゆっくりしたのだが。30分位遊んで、出発することにした。
波打ち際を歩き、海岸入口まで戻って来た。今日も車がたくさん止まっている。
既に、半熱中症になっているので、またも休憩である。
大岐観光センターの建物で日陰になっている場所に腰を下ろした。自販機でコーラを買う。
店の営業を終えたおばちゃんたちが出て来る。あら~、と少し驚いている。暑いね~、と声を掛けてくれた。
歩道が無い区間が多く、のんびりとは歩けない。
元リゾートホテルのような大きな建築物の脇に、木造のお洒落な建物がある。ここが「海癒の湯」であった。前のへんろ地図に載っていた宿である。
まだ若そうなご主人が布団を干しており、遠くから、暑いですね、と声かけをしてくれる。これで何人の方から声を掛けてもらっただろうか。暑い夏だけの特典だろう。
2019年06月12日
【3巡目-387】 大岐の浜 〈その14〉[2017年7月16日]
名古屋の方も少し後ろを歩いており、写真を撮ってもらえませんか、と声を掛けられる。
ここから、写真撮影会が始まった。海辺を歩いている姿など、なかなか撮る機会が無い。
一昨日、名古屋から高知へ飛行機で来て高知市内で泊まり、昨日は足摺岬で宿泊、今日帰宅、との事だった。
どこから歩き始めたのかは聞き忘れたが、実質、歩きは1日だけになるのではないだろうか。
結構、体力を消耗すると思うので気を付けて、と声を掛けてもらい、去って行った。
金剛杖や流木などに衣類を引っ掛ける。下はそのまま、上着を脱いで、海へと向かった。遠浅と言うか、ある程度の深さの場所までは距離があり、移動に結構疲れる。
サーファーが結集しているだけあって、波が轟音を立てて押し寄せてくるので、水に身を任せたりして楽しむことが出来た。水が綺麗なので、水中メガネを持っていれば、もっと楽しめただろう。
2019年06月10日
【3巡目-386】 土佐清水、大岐の浜へ 〈その13〉[2017年7月16日]
トンネルを抜けると、両側の低木の中、一直線に道路だけが伸びており、ここを歩くのか、と滅入りそうになる風景が広がっていた。
新しい道路なので歩道はしっかりとしており、日陰もない炎天下の下、黙々と歩き続ける。
前方にT字路がある。あの道は昨日、(38)金剛福寺に向かう時に曲がった場所か、と気が付く。
丁度、一人のお遍路さんが足摺方面からやって来て、自分の歩いている国道に合流してきた。同じ道を打戻りしてきたのだろうか。
今回の遍路旅で見掛けた、3人目の歩き遍路さんである。
旧道から、大岐の浜へと降りる所で、そのお遍路さんが立ち止まっていた。年は同じくらいか、少し上の方だろうか。
区切り打ちで、今日は歩ける所まで歩いてバスに乗って帰るため、時刻を調べていたそうである。水車の休憩所がある市野瀬まで歩いて、16時過ぎのバスに乗ろうか、と話していた。
大阪マラソンのTシャツを着ていたので、大阪の方かと思ったら、名古屋から来られた、との事だった。
2019年06月08日
【3巡目-385】 土佐清水市内にて 〈その12〉[2017年7月16日]
どこだったかなあ、と思いながら市内を進む。結構歩いても見付からず、ちょっと寄り道し過ぎになるな、と思った頃に、バスの発着で耳にする、清水プラザパルがある。
そのちょっと先に、「Top」と言う、目的の喫茶店が無事に営業していた。
店内は5年前と変わらず、消防車などのミニカーがたくさん、陳列されていた。
午後2時までのメニュー、ホットサンドセット(ハム)600円を注文する。

東海図版の地図では、パルの裏側に赤い点線がふってあるので、そちらを歩いてみる。特に歴史を感じさせるものは無かった。
再び国道に合流し、左折して土佐清水市街を離れる。
余談になるが、土佐清水市は日本で一番、東京からの時間が掛かる都市ではないか、と言われているそうである。高知空港からJR、路線バス、と確かにそんな印象である。
以布利方面へと向かう。ゆるやかな坂道が続くが、早速、息が切れだしている。
新しい、立派なトンネルとバイパスが完成しているようなので、そちらを選択することにした。
2019年06月06日
【3巡目-384】 足摺岬から(西岸経由)、厚生橋、土佐清水へ 〈その11〉[2017年7月16日]
地図を見ると、スカイラインと一旦近接しているようである。ようやく麓が近付いてきたようだ。
さらに下って行くと、赤い鳥居の神社があり、下界に到着となる。廃屋や建物の基礎が残っており、基礎の部分に腰を下ろして休ませてもらった。
ホームセンターの前を通り、厚生橋を渡る。
渡り終えると、昭和なあしずり温泉郷の看板アーチが迎えてくれる。
丁度、足摺岬行きのバスが通り過ぎていったが、連休中の旅人か、席が全部埋まるくらいお客さんが乗っていた。
入口にお遍路さんお休み処があり、かつてはゆっくりと休ませてもらったこともあったのだが、今は管理されておらず、荒れてしまっている。
再び休憩場所を探すと、隣に公園があり、奥の方のベンチに人もいないことから、一休みすることにした。
ビショビショのシャツを脱いで休む。いつもの事だが、ベンチもベッショリになる程、汗をかいている。
公園を出ると、土佐清水の市街地へと入っていく。過疎化が深刻な地域とは思われるが、スーパーのある辺りは、人の動きもあり、賑わっている印象だった。
2019年06月02日
【3巡目-383】 中浜にて(草刈りお接待) 〈その10〉[2017年7月16日]
ここに、草刈りお接待の鎌が置いてあることは、5年前に歩いた時に見掛けて覚えていた。
今日のメインイベントの一つは、ここの草刈りをしよう、ということである。宿までの距離が短いので、時間もある。
最近、草刈りをしてくれた方がいらっしゃったのか、歩くには支障なかったが、さらにきれいにしておくことにする。
道を覆っていた草木を切ったり、背の低い草まで刈り取る。
近くの自販機で、アクエリアスを二本も買ってしまった。
大分、草を刈り取ったが、この夏はこれで大丈夫だろうか。30分程作業をして出発する。
緩やかな上りが続き、何度も立ち止まって息を整え、頂上はまだか、と歩みを進める。
てっぺんらしき場所まで来た時には、ホッとする。
下りに入り、シダ植物で道が覆われている場所もあったが、ザラザラとした肌触りで、却って気持ちが良い。半ズボンで歩いていたので、虫に刺されて痒かった所である。
ここに草刈り鎌が置いてあったら、もう一作業したのだが。
タグ :歩き遍路
2019年05月31日
【3巡目-382】 足摺岬から(西岸経由)、中浜、土佐清水へ② 〈その9〉[2017年7月16日]
ちょっとした坂道に息が続かなくなり、途中で腰を下ろす。
三日目にして、熱中症がやって来たようである。
真夏の上り道はやはり厳しい。風も吹かないので、汗が噴き出してくる。
前方から地元の方が歩いて下りて来た。峠の方が涼しいだろう、との事。もう少しで頂上なのだろうか。一気に上がる元気が無い。
そう言えばこの辺りに、へんろ道保存協力会の立札があり、分岐があったはずだが無くなっていた。
遍路道は、車道を少し足摺岬方面へと戻ってから、森の中へと入る。その分岐には遍路シールが何枚か貼ってあるが、方向がバラバラで、矢印の部分だけ剥がして、岬方面に向けてあったりしている。
順打ちだったら、ここで左へと入らなければならないのだが、なぜ真っ直ぐになっているのか、誰かがいたずらしたのか、それとも他に理由があるのか、と随分と悩んでしまった。
勝手に直していいものか、と散々迷った挙句、とりあえず、剥がされたものだけ元の方向に戻しておいた。
2019年05月29日
【3巡目-381】 足摺岬から(西岸経由)、中浜、土佐清水へ 〈その8〉[2017年7月16日]
この写真の場所が、中浜の中心部になるのだろうか。
ジョン万次郎の生誕地ということで、堤防の壁を利用して、万次郎の生い立ちが説明されていたり、復元された生家への案内板もある。
生い立ちをサラッと見ながら、前へと進む。自販機がある小さな商店の所で用水を渡る。大浜とまるで同じシチュエーションである。
ずっと先には、鉄橋のように大きな橋が、山と山の間に架けられて、新道が造られている。随分とお金が掛かっていそうである。
遍路道はそのまま上へ、石段が続いているのだが、工事中の看板が出ている。
少し躊躇していると、50m程も離れた場所からおばさんが、上上、と合図してくれた。先程、下の方であいさつを交わした方である。
工事中だが大丈夫そうなので、進むことにする。コンクリートの歩きの道の舗装し直し、と手すりの設置工事のようである。今日は日曜なので工事はしていなかった。
2019年05月27日
【3巡目-380】 足摺岬から(西岸経由)、大浜、中浜、土佐清水へ 〈その7〉[2017年7月16日]
車内に、「天狗の鼻」や「民宿田村」で一緒になった、外人女性3人組が乗っていた。手を振って挨拶する。
向こうも気付いて、声を掛け合っている。手を振るのではなく、手のひらを来い来いポーズ?しながら、バスと共に去って行った。久々に、モテモテになった瞬間だった。
昨日は随分と早く足摺岬に到着していたが、公共交通機関を使いながら歩いているのだろうか。
用水を渡り対岸へと渡る。今回気が付いたのだが、次の中浜集落にも同じように用水を渡る場所があった。
足摺岬の西岸、松尾・大浜・中浜と、似ている町並みがあって区別がつきにくく、三巡目と言うのに頭の中がゴチャゴチャになってしまっている。
突き当たりまで行き、石段を上ると、旧道に戻って来た。
中浜小学校の看板があったから、集落名は中浜になったのだろうか。防空壕跡を右に見ながら、再び旧道のショートカットだろう、左の細い道へと入る。急坂を降りて行く。
2019年05月25日
【3巡目-379】 足摺岬から(西岸経由)、払川橋バス停、大浜、土佐清水へ 〈その6〉[2017年7月16日]
再び森の中となり、石がゴロゴロ転がっている。
断崖の端っこまで来たのだろう、急勾配を降りていくと海が見えてきた。
昔からの旧道の海側に、新しい立派な道路が海にせり出すように完成している。まるで、新潟県のミニ親不知のようであった。
やっと麓へと下りて来た。車道を少し進むと払川橋バス停である。足摺岬方面の時刻しか書いてなかった。土佐清水方面への乗り場はどこだろうか。
大浜方面への分岐を左へと進み、旧道へと入って行く。港は高い堤防で囲まれ、道路沿いに小さな水産工場が並んでいる。
集落内へと入って行き、小さな商店に自販機と大浜バス停のベンチがあったので、腰を下ろさせてもらう。
京都のお兄ちゃんは、昨日大浜まで歩いた、と話していたから、今日はここでバスを降りて歩き始めただろう。
座って休んでいると、地元のおばあちゃんがやって来て、暑いですね、と声を掛けてくれる。時刻表を見ると、もうすぐ中村駅行きのバスがやって来るようで、バス待ちであった。
2019年05月19日
【3巡目-378】 足摺岬から(西岸経由)、松尾、払川橋バス停、土佐清水へ 〈その5〉[2017年7月16日]
狭い車道の3分の1くらいを占領して腰を下ろす。この場所を通る車など、滅多に無いだろう。
と思っていたら、どこからともなくバイクのエンジン音が聞こえてくる。後ろから、滋賀ナンバーのオフロードバイク二台がやって来た。
咄嗟に除ける元気も無く動けなかったが、普通に会釈をし、脇を通り抜けていった。
この道は、足摺スカイラインと繋がっている。
バイクは分岐で止まって、どちらへ行こうか相談し、足摺岬方面へと走り去って行った。こちらも出発することにする。
こんな山の中に民家があり、人の話し声が聞こえてきた。
牧場のような場所となり柵で入れないようになっているが、遍路道はその脇の方へと続いていた。歩きの道となる。
最短ルートの道になるのだろうが、表土が流出してしまって、石ゴロゴロ箇所も多く、下り道にも関わらずスピードが出せず歩きにくい。サンダルのせいもあるだろう。
ただ、最近知ったのだが、こういったデコボコの歩きにくい道こそ、膝を鍛えるそうである。そう考えれば、前向きに歩くことが出来そうである。
2019年05月17日
【3巡目-377】 足摺岬から(西岸経由)、松尾、土佐清水へ 〈その4〉[2017年7月16日]
「松尾トンネル」の完成によって、大きな道路が出来ていた。
山裾には、「民宿つりの里」がある。前からあの場所にあっただろうか。
遍路道は確か、宿の辺りから続いていたはずである。そちらの方に行ってみるが、遍路道の入口が見つからない。
古い道は潰されてしまったのだろうか、と新しいトンネルの方に向かってみると、ちゃんと遍路道の入口があった。
普通にトンネルの方に向かって行けば、その手前に道の案内があった。
石畳のある部分もあったので、昔は日常的に使われた道なのだろう。
10分ちょっと頑張り、車道に到達する。少し進むと分岐となる。
払川橋バス停へと向かう、おそらく最短のルート、そして民宿夕日へと出るルートである。
思い出したのは、一巡目の時は民宿夕日への道を歩き、分岐の道しるべが夏草で覆われてしまっており、藪漕ぎする羽目になったはずである。
二巡目はグネグネ道の県道を進んだ。今回は、払川橋バス停へと向かうこととしよう。
2019年05月13日
【3巡目-376】 足摺岬から、中浜、土佐清水、大岐の浜、久百々まで 〈その3〉[2017年7月16日]
分岐の所に、「雪壽庵」という無料休憩所がこの先にある、との案内があった。どんな所だろうか。
バスも走る旧道から、さらに分岐があり、細い車道の急坂を下る。ずっと高台を歩いて来たが、一旦、下の方へと降りる。
突き当たりの写真の場所まで来る。一巡目の時には案内があり、このか細い道を上がったのだが、二巡目の時には案内が無く、道なりに進みかなり遠回りをした。
今回は案内は無かったが、確かここを歩くのが遍路道で近道、という事で、こちらの道を進むことにした。
再び石段をジグザグと上り、旧道へと戻ってきた。住宅や小さな商店が連なっている。
一旦下に降りて、再び上がって、と道は変化にとんでいて面白いのだが、真夏のこの時期にはつらいものである。
おそらく、そのまま旧道を進んでもこの場所に到達出来ただろう。少しずつ、身体にダメージがきていたようである。
タグ :歩き遍路
2019年05月11日
【3巡目-375】 足摺岬から、中浜、土佐清水、大岐の浜、久百々まで 〈その2〉[2017年7月16日]

向こう側にある待合所に、昨日の京都の歩き遍路さんがいた。
昨日は大浜まで歩いたそうで、これからバスに乗って向かう、との事だった。自分のアドバイスを聞いてくれたようで嬉しい。
お互いに泊まった宿の談義をする。
おそらく、もう会えないと思うのでお別れをすると、せっかく話しやすい人と出会ったのに、と残念がってくれる。
仲良くなった記念に写真を撮らせてもらおうと思ったら、一緒に撮りましょう、と待機していたバスの運転手さんに頼んでくれ、シャッターを押してもらった。運転手さんにお願いするとは、やはり逞しい。
旧道に入ると、車も通らず、地元の方の生活だけがあるような道となる。
狭い道に、京都のお兄さんが乗っている、中村駅行きのバスがやって来た。お互いに大きく手を振って、エールを送りあう。
左手に足摺パシフィックホテルが見えてくると、再び県道に戻る。
足摺岬近辺は、海際ではなく、少し高い場所に道路が続いており、時折木々の隙間から、眼下に青い海が見え隠れしている。
2019年05月09日
【3巡目-374】 「民宿 田村」② 〈その1〉[2017年7月16日]
へんろ地図では以布利付近に、打戻り窪津経由13.2km、市内経由15.8km、西岸経由18.2km、と書かれている。
西岸経由で歩く予定だが、この距離は車道のグネグネ道を進んだ場合だろうか。市内経由というのは、土佐清水市内? どの道のことだろうか。
普通に西岸の遍路道を進んだら、1~2km距離が長い、と言うことで良いのだろうか。
松尾トンネルという、大きなトンネルが完成したようだし、以布利付近にバイパスが完成したようで、これらを使ったら、窪津経由とほとんど距離は変わらないのかも知れない。
しっかりと歩きたいのだが、宿の関係で仕方なく、こういった日もあっても良いか、と考えることにする。
朝食は何時からでも、と言ってもらえ、6時半でお願いした。
一般の一人客の方と一緒だった。女将さんになるのだろうか、おばあちゃんが巾着袋に入ったお接待のおむすびを持ってきてくれた。
これまで四国遍路で泊った宿の中でもかなりの良い宿に思われたのだが、その割にはあまり話題になっていない印象がある。周囲に宿が多く、泊まる宿が散らばるからだろうか。
午前7時過ぎに、「民宿田村」を出発した。
2019年05月07日
【3巡目-373】 「民宿 田村」 〈その20〉[2017年7月15日]
すぐにお風呂に入れるようにしてくれ、入浴後にはクーラーの効いた部屋でゆっくりと過ごす。体調も回復してきた。
洗濯・乾燥機は、無料で自由に使えるようになっていた。
食事は何時にしますか、と聞きにこられ、今すぐでもいいですよ、と返事をする。
午後6時ちょっと前に、食事場所となっている1階の居間へ移動。
魚だけでなく、野菜もたっぷりで、とても美味しかったです。これまで泊まった宿の中でも、一番美味しい夕食だったかも知れない。
京都からの車遍路さんだった。
車中泊をしたり、宿に泊まったりしながら周っているそうで、西国三十三所の先達もされている、との事で、結構、話が弾んだ。
宿内には嬉しいことに、自由に使える大きな冷蔵庫があり、2リットルのペットボトルに水を入れて凍らせておいた。
翌日は、常に冷たい水を飲むことが出来、大助かりだった。
天狗の鼻で見掛けた外人3人組が、やはり泊まっていた。素泊まりのようである。冷蔵庫にアルコールなど、いっぱい入れていた。
民宿田村:一泊二食 6000円 〈6号室 4.5畳〉
※洗濯機4台・乾燥機1台、無料。自販機、近くのバスセンターにあり。冷水、共有冷蔵庫あり。朝食は自由な時間に。
宿泊客:歩き遍路1人+3人?、車遍路1組2人、一般客1人。
2019年05月05日
【3巡目-372】 足摺岬、「民宿 田村」へ 〈その19〉[2017年7月15日]
来た当初は、人体が浮いていたらどうしようか、などと思っていたのだが、帰りには華やかな行楽地のようになっていた。
急な石段を上り、来た道を戻る。息は切れるし、頭が少しガンガンとしてきた。途中の踊り場で一休みする。
ここまで調子良く歩いて来たのだが、ついに真夏の遍路恒例の体調不良がきたようである。
車道まで何とか上がり、少し先の「万次郎足湯」に寄ってみる。
思っていたものとは違い、建物の中にある形式で、何本かの足湯があり、海を眺めながら浸かれるようになっていた。
午後3時半近くとなり、そろそろいいかな、と思い、宿へと向かうことにした。
バスセンターの一角に宿っぽい建物が見えていたのでそこかと思っていたら、宿はその裏に隠れるようにあり、普通の民家風の建物だった。
宿前に洗濯場があり、何となく雰囲気が良い。
玄関に入ると、立派な登山靴のような履物が三つ、きれいに並んでいる。天狗の鼻で見掛けた、外人3人組だろうか。
本日のコースタイム
安宿6:31→8:05大岐の浜8:35→9:35以布利分岐→10:00窪津10:14→12:13天狗の鼻12:14→12:22(38)金剛福寺13:38→足摺岬観光→15:22民宿田村
歩行距離:24.2km+α
歩数 :39388歩
最高気温:30.9℃
最低気温:24.7℃[土佐清水市]
2019年05月03日
【3巡目-371】 足摺岬 ② 〈その18〉[2017年7月15日]
民家が並び、小さな商店もある。大きなホテルなどの宿ばかりでは無く、一般の住人の生活もここにはあった。
歩きながら考えて、やっぱり今日はこれ以上進むのは止めよう、とようやく決まった。
遍路中に観光はあまりしたくないのだが、時間もあることから、白山洞門へと行ってみることにした。
人影も無く、何か変な物でも打ち上げられていたら、と少し不安になるが、大丈夫だった。
ベンチはあるものの、日陰部分が無かったため、洞門のすぐ側の大きな岩の上で休むことにした。
先程までは誰もいない、サスペンスドラマに出てきそうな場所だったが、一組・二組と観光客がやって来て、賑やかになってきた。
自分より少し年上のお父さん率いる一家もやって来て、自分が休んでいたすぐ隣の岩で休憩を始めた。今日はどこから歩いて来たなどと話し掛けられ、少しお話をする。
2019年04月29日
【3巡目-370】 足摺岬 ① 〈その17〉[2017年7月15日]
(38)金剛福寺で、1時間以上も過ごさせてもらった。さて、これからどうしようか。
これ以上進んでは、明日の歩く距離が短くなり過ぎるし、かと言って、まだお昼で歩きを終えるのは早過ぎる。宿には4時過ぎに到着する、と伝えてある。
(38)金剛福寺を出て、樹木で覆われた道路を抜けると、視界が開け、大きなホテルや民宿などがある一角となる。
とりあえず、少し先のバスセンターへと向かった。
今日の宿を聞かれ、「民宿田村」さんに泊まる、と話をすると、田村さんならもう入っても大丈夫と思う、との事だった。まだ午後2時過ぎなのだが。
地元の方がこう話されるということは、きっと人柄が良い宿主さん、という事だろう。
バスセンターでコーラを買い、中で少し休ませてもらってから、今日はこれからどうしようかと迷いつつ、出発する。
2019年04月27日
【3巡目-369】 38番金剛福寺 ② 〈その16〉[2017年7月15日]
先程、窪津付近で出会ったお兄さんもやって来て、参拝を終えるとこちらにやって来た。
京都から来られたそうで、ほぼ通し打ちと言えようか、用事で何回か帰りながらも歩きを続けるようで、今回は7月1日から歩いている、との事だった。
肉刺が出来ており、見せてもらう。毎日針で治療しているそうである。
素泊まりで宿に泊まる事が多いようで、今日は「民宿西田」宿泊。
この時期、本当に宿は満室になるのだろうか。お遍路さんは、あまり歓迎していないのかも知れない。
今日はもう少し先まで歩いてからバスで戻って来ては、とアドバイスしてみると、そういう方法は考えたことも無かった、と話していた。
この日は結局、大浜まで歩いた、と翌日聞いた。
話をしていると、もう一人お遍路さんがやって来て、荷物を置かせて下さい、と丁寧に挨拶し、お参りしに行った。軽装だったので、バスなども利用しながら周っているのだろうか。